...四辺(あたり)を見越してにやり笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...その見越しもちゃんとついているんだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...その時を見越してゐるのであつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...その囚人がまもなくどうなるかということを見越して...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...客の退屈するのを見越し...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...硝子窓(がらすまど)から形ばかり埒(らち)を結った自然のまゝの小庭(こにわ)や甘藍畑を見越して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...艦首にうごめく番兵の影を見越して...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...両側に立ちつゞく人家の中には木目(もくめ)の面白い一枚板をつかつた潜門(くゞりもん)に見越しの松なども見える...
永井荷風 「来訪者」
...将来を見越した場合には...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...物があってその物を説明するために定義を作るとなると勢いその物の変化を見越してその意味を含ましたものでなければいわゆる杓子定規(しゃくしじょうぎ)とかでいっこう気の利(き)かない定義になってしまいます...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...暗くなるのを見越しての仕事だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかに自由主義の仏蘭西(フランス)政府でも、日本の勅任官に乞食の鑑札をくれることはできまい、先生は、それを見越して、そういう詭弁(きべん)を用いられるのである...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...皇帝は退位を見越して...
久生十蘭 「魔都」
...この非合法の会合が定刻前に解散されるのを見越して...
久生十蘭 「魔都」
...見越しのつかない病気になんかかかられて...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...船板塀に見越しの松や...
夢野久作 「鼻の表現」
...鉄砲も無用と見越していたからである...
吉川英治 「上杉謙信」
...宋江軍(そうこうぐん)の総退陣を見越して...
吉川英治 「新・水滸伝」
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