...これからエミルが聞かうとする質問を見越して...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...今なら幸子も雪子も一緒に附いて来る筈がないのを見越し...
谷崎潤一郎 「細雪」
...見越しの松に板塀(いたべい)の小ざっぱりした造りの二階家が三四軒並んでいるうちの一軒で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その時を見越してゐるのであつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...臨時議会の開催と岡田内閣の苦境とを見越して政党は急に党の政治意見を相談し合っていたが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この凶作を見越した米価の極度の騰貴は...
戸坂潤 「社会時評」
...両側に立ちつゞく人家の中には木目(もくめ)の面白い一枚板をつかつた潜門(くゞりもん)に見越しの松なども見える...
永井荷風 「来訪者」
...振り返ると小さな山々を見越して眼界は漸く濶々として來たが霞が一面に棚引いて居るので明瞭に分らない...
長塚節 「才丸行き」
...将来を見越した場合には...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...横町からは見越しの入道が睨んでいるという拵(こしら)え...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ゆくすえの幕政倒壊を見越して...
服部之総 「尊攘戦略史」
...元日に先を見越して売るから...
正岡容 「圓太郎馬車」
...ソバ粉の値上りを見越して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これはだれかねえ」としつこそうな声で言い姫君のほうを見越した時には...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたくしはあなた様のお越しの日を見越していて...
室生犀星 「花桐」
...負けるのを見越して逃げたのだ」と判断する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この方面へ崩れ立って来ることを必然と見越し...
吉川英治 「上杉謙信」
...持駒に持つ見越しを読んでおかなければならない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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