...殊に近頃は見越しの松に雪よけの縄がかかったり...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...それは生活の進歩を一足先に見越して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...」と手水鉢から見越して言った...
泉鏡花 「悪獣篇」
...屹(きっ)と見越した...
泉鏡花 「婦系図」
...屏風(びょうぶ)を見越し...
泉鏡花 「海神別荘」
...それを見越して上は...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...建築費を節減しようとしてはるかの先を見越しての改築は後悔を招く場合が多い...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...今なら幸子も雪子も一緒に附いて来る筈がないのを見越し...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その時を見越しているのであった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...先を見越した梅村医師の言葉で...
徳田秋声 「縮図」
...硝子窓(がらすまど)から形ばかり埒(らち)を結った自然のまゝの小庭(こにわ)や甘藍畑を見越して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...強制調停を見越して...
戸坂潤 「社会時評」
...振り返ると小さな山々を見越して眼界は漸く濶々として來たが霞が一面に棚引いて居るので明瞭に分らない...
長塚節 「才丸行き」
...見越しの入道の張抜きを飾ったあたりは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我々が丸腰と見越してのことだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...近いうちに日支関係が緊張するのを見越して...
夢野久作 「焦点を合せる」
...鉄砲も無用と見越していたからである...
吉川英治 「上杉謙信」
...台所方の小役は夜を見越して...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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