...「御待たせして?」お君さんは田中君の顔を見上げると...
芥川龍之介 「葱」
...見上げると、高い石の橋欄(きょうらん)には、蔦蘿(つたかずら)が半ば這(は)いかかって、時々その間を通りすぎる往来の人の白衣(はくい)の裾が、鮮かな入日に照らされながら、悠々と風に吹かれて行く...
芥川龍之介 「尾生の信」
...見上げるような高橋が...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...見上げるような巨船だ...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...足音に驚いて見上げる賊と...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...七夕の夜には空を見上げる事をさえ遠慮していた...
太宰治 「作家の手帖」
...闇夜の空に朧(おぼろ)な多角形を劃するわが家の屋根を見上げる時に...
寺田寅彦 「柿の種」
...見上げるような高い塀の上から...
中里介山 「大菩薩峠」
...妙に惱ましく平次の緊張した顏を見上げるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何の恐れる色もなく静かに平次を見上げるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ビルディングを見上げると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...開いた窓から空を見上げるときには...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...異常な動搖に氣が付いて見上げると...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その小鳥に近づく人間なんぞを見上げる目つきがどうも彼はあんまり好きぢやなかつたのである...
堀辰雄 「巣立ち」
...見上げると、その高い枝の股に巨大なオホタニワタイが数株あった...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...見上げるような大浪が押し寄せたが...
武者金吉 「地震なまず」
...見上げるような高い樹の幹に...
柳田国男 「山の人生」
...ゆっくりと見上げる事が出来ました...
夢野久作 「少女地獄」
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