...けれどもその山は見上げる限り...
芥川龍之介 「不思議な島」
...見上げるような大きな水の堆積(たいせき)が...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...その小窓は外から見上げると指針盤(ししんばん)の針座のすぐ右手に取りつけられてあるのを園は見ておいたのだ...
有島武郎 「星座」
...「ほんとに大丈夫お父さん……」十四のは不安そうに父の顔を見上げる...
伊藤左千夫 「大雨の前日」
...見上げる市民の瞳に...
海野十三 「空襲葬送曲」
...余は恐る/\登つて其穴の処に達し漸く頭を突込んで上を見上げると驚いた...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...ミチの白い肉体を見上げる...
富田常雄 「刺青」
...お銀様の面(かお)を見上げるように言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...シャロットの高き台(うてな)を見上げる...
夏目漱石 「薤露行」
...なつかしさうに八五郎を見上げるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...アンポンタンには見上げるような高い石碑に...
長谷川時雨 「朝散太夫の末裔」
...時鳥が鳴いた空をちよいと見上げるところがあるが...
長谷川時雨 「初かつを」
...じっと見上げるのである...
葉山嘉樹 「信濃の山女魚の魅力」
...亭々たる針葉樹がここかしこに見上げるばかりに突立って...
松濤明 「春の遠山入り」
...そして本物の猫も不思議そうに籠を見上げるくらいである...
室生犀星 「懸巣」
...」訝しげな頬笑みを戸外にあげまた久慈を見上げる真紀子の迅い表情が...
横光利一 「旅愁」
...そこを見上げると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「…………」畏(おそ)る畏(おそ)る見上げると...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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