...むくむくともちあがると見るまに...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...大波(おおなみ)は見るまに...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...見るまに左の手のひらにいっぱいになる...
寺田寅彦 「どんぐり」
...それが見るまに大きくなり...
寺田寅彦 「春六題」
...見るまに恐ろしい勢で空を蔽うた...
豊島与志雄 「土地」
...見るまに悪魔除けの鍾馗様を作り上げてしまうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...見るまに大きな一皿を平げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...おすえの顔は見るまに明るく...
山本周五郎 「さぶ」
...――と見るまに、天の一角にあたって、霹靂(かみなり)が鳴り、電光がはためき、ぽつ、ぽつ、と痛いような大粒の雨かと思ううち、それも一瞬で、やがて盆をくつがえすような大雷雨とはなってきた...
吉川英治 「三国志」
...犬射ノ馬場にて死ぬ日まで肌身に持つて候ひし……」見るまにその形相(ぎょうそう)は怒りにみなぎり...
吉川英治 「私本太平記」
...見るまにそこへ壇(だん)をきずかせ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...と見るまに、ああ、そもなんの詭計(きけい)ぞ、足もとから轟然(ごうぜん)たる怪火の炸裂(さくれつ)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...と見るまに、二羽(わ)のせきれいのうち、一羽が瀞(とろ)の水に落ちて、うつくしい波紋(はもん)をクルクルと描(えが)きながら早瀬(はやせ)のほうへおぼれていった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あれよと見るまに有明けの月のかげをかすめて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見るまに草庵(そうあん)のまわりを白く埋(うず)めていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...蓆帆(むしろぼ)に風が鳴り、揚子江の黄いろい水が、瑶々(ようよう)とその舷(ふなべり)を洗い、見るまに、手をうち振る江岸の人々も街も小さくうすれ去った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...見るまに波の距離がひろがってゆく...
吉川英治 「親鸞」
...と――見るまに、中の生命は断末のあえぎをあげて、なんと名状しようもない――耳を掩(おお)わずにはおられない、凄惨(せいさん)な震動を刻むようにさせて、船板とつづらの間を、噛むがごとく、ガタガタといわせた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??