...見るまに夕日を照り返して...
有島武郎 「秋」
...さらにずっと抜かれるかと見るまに...
犬田卯 「競馬」
...それが見るまに台から上にとびあがったと思うと...
海野十三 「宇宙戦隊」
...大波(おおなみ)は見るまに...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...見るまにまた銀ごしらえの脇差を追い抜いてしまいます...
中里介山 「大菩薩峠」
...見るまに素裸の形となってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かれらはむさぼるようにして見るまに平(たい)らげてしまった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...見るまに、彼女の皮膚は斑(ぶち)になった...
吉川英治 「鬼」
...吉平のからだは見るまに塩辛(しおから)のように赤くくたくたになった...
吉川英治 「三国志」
...犬射ノ馬場にて死ぬ日まで肌身に持つて候ひし……」見るまにその形相(ぎょうそう)は怒りにみなぎり...
吉川英治 「私本太平記」
...見るまに沖の明るみは一団(だん)の火の玉となって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見るまに、二合(ごう)目(め)の下あたりから鷲(わし)にのって、おともなく五湖(こ)のほうへとび去った...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見るまに、鬼面突骨斎(おにめんとっこつさい)、浪切右源太(なみきりうげんた)を乱軍のなかにたおし、縦横無尽(じゅうおうむじん)とあばれまわった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見るまに怪異(かいい)な老婆のかげは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そして見るまにかれは顔を焼(や)かれて悶絶(もんぜつ)した...
吉川英治 「神州天馬侠」
...見るまに貧血して...
吉川英治 「新書太閤記」
...「おいらじゃないんだぜ、お通さん、お通さんを抱いているのは、お師匠さまなんだよ」城太郎がそう繰返すと、お通は遠くを見ている眸に、湯のような涙をいっぱいにたぎらせ、見るまに、その眼は、ぎやまん玉の曇りにも似て、やがて頬を下るふたすじの白珠とはふりこぼれると、(……分っています)と、いうように頷(うなず)いた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...主水の顔は、見るまに、まっ蒼になって、「? ……」ごくと、生唾(なまつば)を嚥(の)んだまま、その妙な、小さな物体に、驚きの目を奪(と)られてしまった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索