...そうするとまた死の目の色を見すまして...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...そして競馬のために人の注意がおろそかになった機会を見すまして...
有島武郎 「カインの末裔」
...廊下や玄関に誰もいない折を見すまして...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...此方の油断を見すましてゐるのではないか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...アルベールの顔が見たくなる瞬間を見すましてアルベールの顔が現われる...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...程を見すまして第二発を切って放したが...
中里介山 「大菩薩峠」
...一歩ずつ近よって見すましていた覆面が...
中里介山 「大菩薩峠」
...身動きも出来なくなったところを見すましてちょっと口へ啣(くわ)えて振って見る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...おじいさんがいないのを見すまして...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...役人の油斷を見すまして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人の姿のないのを見すまして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隙を見すまして左手で口を蔽い...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...そこらに人影のないのを見すましておどり場の穴の闇にスッともぐりこみミシリとも音のせぬように用心に用心しながら天井裏の横木をさぐって息を殺して...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...官兵衛はそう見すましてからまた...
吉川英治 「黒田如水」
...彼の顔いろを見すましている土岐左近の毛あなから立ちのぼる殺気があった...
吉川英治 「私本太平記」
...登子も舞台の藤夜叉を見すましているに違いなかろう...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の為(す)ることを見すまして笑いながら戻って来るのを待っていたのであるが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...四産寧坂(さんねんざか)を上りきった頃を見すまして...
吉川英治 「源頼朝」
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