...おれと弟とは、気だてが変わっているようで、実は見かけほど、変わっていない...
芥川龍之介 「偸盗」
...見かけによらない弱虫の大佐どのだ」隊員たちは...
海野十三 「太平洋魔城」
...どっかで見かけたような気がする...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...私は小供の頃幾度かそれを見かけたばかしか...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...よく電車の中などで、人に見られてゐることを少しも意識してゐないやうに見える女性の、自由な開放せられた美しさや、また反対に、女性が持つてゐる肉体的な無意識の嫌悪や謙譲や羞恥が反つて、肉感的な吸引力になつてゐることを、屡々見かけます...
竹久夢二 「ある眼」
...組立艀の櫓を押してゐる光景を見かけることがある...
辰野隆 「旧友の死」
...ヴィクチュルニヤン夫人は時々彼女が通るのを窓から見かけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今まで米友を見かけて口説(くど)いていた眼と口とが...
中里介山 「大菩薩峠」
...見かけだけは立派に六尺豊かの兵隊さんだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...見かけからいうとあるいは人に嫁(とつ)いだ経験がありそうにも思われる...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...まるで安手のチャブ屋のような見かけの家だった...
久生十蘭 「金狼」
...最上郡の金山(かなやま)には盆だとか木皿だとかを作るよい店を見かけました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...岩などを見かけたりした...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...心蓮どのも見かけたらしいあの山伏は...
吉川英治 「親鸞」
...ふと見かけてつけて来たのは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...が、稀(たまたま)、彼が念頭にない老画師の姿を、おおまだ居たのかと、見かける時は、老画師はいつも画冊と絵筆を手にして、山を写し、渓流(けいりゅう)に見恍(みと)れ、まったく自然の中に溶け入っているような姿の人であった...
吉川英治 「人間山水図巻」
...そんな者を見かけたという者もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...田夫や町人にも劣る下劣なのが見かけられる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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