...猥褻な、残酷な、食意地の張った、小説にあるような支那である...
芥川龍之介 「上海游記」
...トルストイは女の話をする時には少しも猥褻(わいせつ)を嫌はなかつた...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...歌は猥褻な露骨なもので...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...神聖なものは悉く褻涜され...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...これまで猥褻(わいせつ)な女の色香にのみなじんで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...淫褻(いんせつ)になった...
永井荷風 「裸体談義」
...猥褻(わいせつ)な意味をもつ字句を引いて...
中島敦 「プウルの傍で」
...小色(こいろ)の一ツも了(かせい)だもんだけれども……」「また猥褻(わいせつ)」トお勢は顔を皺(しか)める...
二葉亭四迷 「浮雲」
...どうせ悪質な出版をする者はその時々の情勢によって猥褻にもなれば怪奇にもなるのであって...
宮本百合子 「新しい抵抗について」
...文字の稍(やゝ)褻(せつ)に亘つたものが夾雑してゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...褻涜(せつとく)であるというように感ずる...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...ここに引用されているマルティアリスの句が猥褻(わいせつ)であることを詫びるのであろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...用途は褻(け)であったけれども...
柳田国男 「木綿以前の事」
...三元来食物の褻(け)と晴(はれ)との差別は...
柳田国男 「木綿以前の事」
...従うて是を貯蔵して常の日の褻の食物となし得たことかと思う...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それが久しからずして公然と是を褻(け)に混じてしまったのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...(四)箪笥の上の抽出(ひきだし)からは保雄の褻(け)にも晴(はれ)にも一着しか無い脊広が引出された...
與謝野寛 「執達吏」
...猥褻な悲鳴をあげながら...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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