...涙(なみだ)をはらはらと流しながら嘆息(たんそく)をして...
有島武郎 「燕と王子」
...熱い涙をはらはらとこぼしました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...裳(もすそ)はらはらでお君が潜(くぐ)って...
泉鏡花 「縁結び」
...亀は、はらはらして、「ていねいすぎる...
太宰治 「お伽草紙」
...はらはらするような...
太宰治 「喝采」
...絶えずはらはらして...
太宰治 「正義と微笑」
...あの露の世の句にしても、また、このコスモスの句にしても、これは「桜の間」の名誉にかかわる、などと大袈裟(おおげさ)な事は言わずとも、かっぽれさんの人格問題として、これは、いったい、どんな事になるのだろうと、はらはらしたが、でも、それからまた、かっぽれとマア坊との間に交された会話を聞いて安心し、たいへんいい気持になったのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...無念の涙がはらはらと溢(こぼ)れて...
近松秋江 「うつり香」
...『梅が香』の巻の「ところどころ」と「はらはら」も四句目である...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...」その時英子ははらはらと涙を流した...
豊島与志雄 「運命のままに」
...そのままの眼からはらはらと涙をこぼした...
豊島与志雄 「父の形見」
...木の葉は俄(にわか)に黄ばんで風のないのにはらはらと苔(こけ)の上に落ちるのをば...
永井荷風 「監獄署の裏」
...はらはらするばかりの人間になってしまうものよ...
永井隆 「この子を残して」
...昼間、「女髪結い処」の看板のうえを、しきりと戯れながら飛んでいた二匹の蝶、今にも、蜘蛛の巣にかかりそうなので、危いと思って、はらはらした...
火野葦平 「花と龍」
...母がはらはらしながら...
堀辰雄 「幼年時代」
...小田原を過ぐればこの頃の天気の癖とて雨はらはらと降りいでたり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...大六はこの問答をはらはらしながら聞いていたが...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...はらはらと落涙しているのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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