...瑞しい發展を束縛する事實は――若しくは束縛すると感じた幻影は――事毎に俺の心を痛めた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...事毎に出版界のレコードを破った...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...テオドラ嬢の父は事毎に外相からの内諭で娘の意を嚮(むか)えるに汲々として弱り抜いていたが...
内田魯庵 「四十年前」
...彼は事毎(ことごと)に驚きを倍加して来たのであるが...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...事毎(ことごと)に憤慨する...
辰野九紫 「青バスの女」
...彼れが故後藤伯と事毎に衝突したりしも此れが為めにして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...事毎に新王に楯(たて)ついた)との軋轢(あつれき)も次第に激化して来た...
中島敦 「光と風と夢」
...十六勘次(かんじ)は殆(ほと)んど事毎(ことごと)に冷笑(れいせう)の眼(まなこ)を以(もつ)て見(み)られて居(ゐ)るのであつたが然(しか)しそれが厭(いや)な感情(かんじやう)を彼(かれ)に與(あた)へるよりも...
長塚節 「土」
...事毎に手柄を爭つて居る男だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に恥をかゝせやがる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...事毎に平次に盾(たて)を突き...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして事毎にパンツのピヂヤマが必要だとか...
牧野信一 「好色夢」
...何と吾等の周囲にも、夫々、事毎に、多くのタンタレスが充満してゐることよ...
牧野信一 「タンタレスの春」
...何うせ長屋風の家より他に知りもしない癖に彼女達は事毎に勿體振つた風を吹かせて...
牧野信一 「痴日」
...事毎に非道を働くのに憤慨し...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...女中達は事毎に面白さうに笑ふのであつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...偶然藤村氏の息子として生れ事毎に父との連関で観られなければならない一青年蓊助の語りつくされない錯綜した激しい感情をよみとった...
宮本百合子 「鴎外・漱石・藤村など」
...事毎に軽蔑したのは...
横光利一 「欧洲紀行」
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