...諸氏の傳來の複合した形になつている...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...多くの事情の複合したはたらきによることであって...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...群衆とは恰もこの催眠を複合した処のものである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...なにか、微妙に複合した、高貴なそのくせ、からみつくようなところもある、たとえば、蒸溜器の中で調合された媚薬の香とでもいったような、言いあらわしようもないふくよかな香気で、それが、水脈のようにあとをひきながら、ほのぼのと広間の出口のほうへ流れている...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...複合した結果であり...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...複合した結果だと考えられるべきなのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...南と北との複合したこの響き...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...ロックは觀念を單純なものと複合したものとに分けて...
三木清 「認識論」
...その複合したやりきれない感じに耐えられなくなって...
山本周五郎 「青べか物語」
...苦痛と快感とが複合した痺(しび)れるような感じのものであった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...複合した暗い建物の下で...
横光利一 「上海」
...幾条かの夕栄(ゆうば)えが複合した建物の頂上から流れていた...
横光利一 「上海」
...彼はふとパリのノートル・ダムで繊細巧緻な稜線の複合した塔の姿を見たときに...
横光利一 「旅愁」
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