...夜涼(よびえ)が頬を舐めて...
石川啄木 「鳥影」
...旨く行って町中総舐(な)めの大火にでもなってくれれば有難いぞと念じながら...
橘外男 「生不動」
...言語に絶する辛酸を舐(な)め尽しました...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...マツチのペーパーを舐めてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...愛とは単に老牛が犢(こうし)を舐(な)むるの類に止(とど)まらぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...ザラ紙の原稿紙に舐めて使うために...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...舐(な)めたように綺麗でしたよ」「フーム」「落馬したとき持っていた箱なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「嫌かい」「嫌じゃありませんが――ね」「岡場所のドラ猫みたいな妓(おんな)の頬ぺたを舐めるんじゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...弥八 人を舐(な)めてやがる...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...物ごころのついたときから番所の垢を舐め...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...デレッと舌で上唇を舐めあげ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...彼の唇をペロリと舐めたので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...再(ふたゝ)び右手(みぎて)の一(ひ)ト片(かけ)を舐(な)め初(はじ)めました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...焼酎のグラスを舐(な)めた...
山本周五郎 「季節のない街」
...遠慮や会釈はしねえだろう」「なにか事があればって」と云って栄二は唇を舐めた...
山本周五郎 「さぶ」
...彼が身に舐(な)めてきた世路(せいろ)の盲人の生き難い相(すがた)から常に考えさせられていたものを...
吉川英治 「私本太平記」
...噛みつくなりとも舐(な)めるなりとも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人を舐(な)めてつい駄ぼらが出たのだろうが...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索