...世の中はかるたを裏返したように変わっていてはくれなかったのだ...
有島武郎 「或る女」
...そしてまき子のたっている反対の方をむいて葉書を顔で覆うようにして男の居所と名前を手早く書きつけて裏返した...
伊藤野枝 「わがまま」
...車体は裏返しになり...
海野十三 「蠅男」
...かれはそういう裏返しの人間を見ることに...
江戸川乱歩 「影男」
...かれの「裏返しの人間探求」の副産物にすぎなかった...
江戸川乱歩 「影男」
...「その張継というのは」牛鍋の肉を俺は裏返しながら...
高見順 「いやな感じ」
...私のやうに繪のかけぬものは裏返しゝても駄目ですわ』かういはれるとがつかりして何とか繪をかゝずに廢物封筒を優美にする事は出來ないかと心にかけて居りましたが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...時々は家の主が汗臭い帽子を裏返しにかぶせて日に曝(さ)らす...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...何もかも裏返しです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...畳を二畳裏返した上に...
直木三十五 「南国太平記」
...篇中の性格を裏返しにして人間の腹の底にはこんな妙なものが潜(ひそ)んで居ると云う事を読者に示そうとするには勢い篇中の人物を度外(どはず)れな境界(きょうがい)に置かねばならない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...障子を裏返しにして置くといふ法はないよ」「フ――ム」ガラツ八は鼻の穴をふくらませました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――二階の障子も」輪飾を裏返しに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ニヒリズム的解釈なるものもいわば裏返しの形でその問題とかかわりをもってくる...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...そのためにかえって逆に子供と子供が恋愛に落ちることだってあるんだぜいつか「ロミオとジュリエット」と言うのを読んだことがあるだろう?あれさ! あれもワナだよ裏返しにしたワナだよ気をつけようぜ...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...縁台を裏返したのもある...
柳田国男 「雪国の春」
...古半天を裏返しに着て素足にわらじばき...
山本笑月 「明治世相百話」
...ポケットを裏返して見せた...
夢野久作 「焦点を合せる」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう?眞