...孤衾如水已三年(こきんみづのごとくすでにさんねん)」など云へる詩を作りしは...
芥川龍之介 「雑筆」
...孤衾襟寒き苦學自炊の日を送つて來たのだといふ...
石川啄木 「雲は天才である」
...夫人はふいと衾(ふすま)を出て...
泉鏡花 「婦系図」
...四三 楮の衾のざわざわする下で...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...思(おもひ)寂(さび)しき衾(ふすま)の中に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...醒(さ)めてみると血が衾に赤黒くついていたのです...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「五通」
...女達は次の間へ怪量の衾(ふすま)をのべた...
田中貢太郎 「轆轤首」
...露を衾に平氣で過して來た習慣は...
田山花袋 「歸國」
...どう解釈したらいいのでありましょう? 私は形式的に女と同衾(どうきん)し乍ら...
西尾正 「陳情書」
...一方その近代教養の槍衾(やりぶすま)に高座の演技...
正岡容 「寄席行燈」
...これを葬り帷を以て衾と為す...
南方熊楠 「十二支考」
...もしさる事もやと衾(ふすま)を(かか)げ見れば糸(いと)大いなる蜈蚣(むかで)の傴(くぐ)まりいたりければすなわち取りて捨てつ...
南方熊楠 「十二支考」
...楼(たかどの)へ往きて衾(ふすま)被(かづ)きて寝よと云ひしかど...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...すぐ立っていって薄いほうの掛け衾(ぶとん)をとりだした...
山本周五郎 「日本婦道記」
...上から押(おさ)え押えんとする雲の厚衾(あつぶすま)と爭つて...
吉江喬松 「山岳美觀」
...衾(ふすま)をおおい...
吉川英治 「三国志」
...今夜は八瀬の傾城(けいせい)に会ってその極楽の衾(ふすま)に...
吉川英治 「親鸞」
...紙蚊帳(がや)の衾(ふすま)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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