...青き空を衾(ふすま)として...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...夕さりくれば又其桶の中に衾(しとね)もなく安寝(やすい)し...
石川啄木 「閑天地」
...四三 楮の衾のざわざわする下で...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...夢は孤衾鐵の如き鹽釜の客舍に破れぬ...
大町桂月 「金華山」
...衾中より頭をもたげて...
大町桂月 「冬の榛名山」
...彼奴は衾(ふとん)をあけて入りかけましたが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「五通」
...独行不愧己、独寝不愧衾、慎独の境地である、私の生きるべき世界である...
種田山頭火 「一草庵日記」
...鴛鴦(ゑんあう)の衾(ふすま)の中で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...同衾してゐたお滝と七之助の...
正岡容 「吉原百人斬」
...其女は始終良人と同衾する夢を見居りし由に候...
アルツウル・シユニツツレル Arthur Schnitzler 森林太郎訳 「アンドレアス・タアマイエルが遺書」
...「鎮在綿衾梧枕中...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...伊沢氏の借す所の衾褥も亦無かつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...秋田県などでユブシマすなわち夜衾(よぶすま)というものが稀にまだ残っているが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...冬日加諸衾...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...ふたたび衾(ふすま)を被(かず)いで...
吉川英治 「新書太閤記」
...こよいはこの沢で落葉を衾(ふすま)にして眠るよりほかないものと霰(あられ)の白くこぼれてきた黄昏(たそが)れから木蔭におとなしい兎のような形になってうずくまっていたのである...
吉川英治 「親鸞」
...薄い衾(ふすま)をかぶって寝ている――この配所の一棟は...
吉川英治 「親鸞」
...叫びながら衾(ふすま)を蹴って起きた...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索