...表通りへ抜路(ぬけみち)の浜口に...
泉鏡花 「浮舟」
...矢野は得意にそれを口の底にくり返して表通りへ出た...
伊藤左千夫 「廃める」
...昔のように表通りのどこからでも...
海野十三 「一坪館」
...表通りへ出るとさすがに明るかった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...表通りで坪井に別れると...
豊島与志雄 「死の前後」
...「悪い友達?」「ええあの表通りの教師の所(とこ)にいる薄ぎたない雄猫(おねこ)でございますよ」「教師と云うのは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――それにあの畳屋は一丁目から御見附(おみつけ)まで、表通りには、及ぶ者もない物持ですからね」そっと、こんな立入ったことまで教えてくれました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは龜澤町の表通りには違ひありませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...升屋といふ米屋は表通りで奉公人の五六人も居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その手前に表通りの砂糖問屋の磨きあげた...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...表通りは木綿問屋の大店(おおだな)にかこまれて...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...どこの表通りにも関(かかわ)りのない...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...京の町表通りで荷車の曳子が犬に綱の先引きをさせてゐるのを見かけたが...
室生犀星 「京洛日記」
...ときに表通りの商家や...
山本周五郎 「さぶ」
...尤もこれは表通りの競争の烈しい町並に多く見受けるのであるが...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...表通りから馳け込んで来た男の影が...
吉川英治 「江戸三国志」
...表通りへ、駈け出しながら、頬冠(ほおかぶ)りをする...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...坂下から数歩の表通りだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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