...腹膜炎を起していますな...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...横隔膜の下からこみ上げて来る喜悦とを一緒に感じた...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...その上にわれわれの二つの目の網膜には映じていながら心の目には少しも見えなかったものをちゃんとこくめいに見て取って細かに覚えているのである...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...網膜の細胞構造の微細度いかんを問わずともはなはだ困難であることが推定される...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...一九一三年の春は肋膜(ろくまく)を病んだ...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...この脂肪の薄膜と、墨の薄膜とは、揺り動かされている間も、決してまざらない...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...その膜が固化するというようなことが分っていた...
中谷宇吉郎 「寅彦夏話」
...もうどう焦慮(あせっ)ても鼓膜(こまく)に応(こた)えはあるまいと思う一刹那(いっせつな)の前...
夏目漱石 「草枕」
...それが續いて自分の鼓膜に訴へる限り...
夏目漱石 「變な音」
...腹膜炎になった原因は僧堂で麦飯や万年漬(まんねんづけ)を食ったせいだから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...わづらつた左の肋膜がまだ疼(いた)むので右に臂枕をした...
平出修 「二黒の巳」
...極度に肺病や肪膜や喘息や麻痺性の病気にかかるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...泡立てるとその膜が破れて細胞が離れる...
村井弦斎 「食道楽」
...其処(そこ)は人間の鼠蹊部(そけいぶ)というような処(ところ)で外皮を切れば腿の肉は胴の肉と離れているから篦(へら)で腿の肉を押開(おしひら)くとその下に腸が見えて薄い膜(まく)が腸を蔽(おお)っている...
村井弦斎 「食道楽」
...その声が普通の鼓膜から来た声よりズット深い意識にまで感じられて...
夢野久作 「木魂」
...使用せられたる薬剤の口中粘膜よりの再分泌等によって来(きた)れるものに非ず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私の網膜に残したまま……...
夢野久作 「一足お先に」
...鼓膜から頭へかけて...
吉川英治 「大岡越前」
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