...――胃酸過多、胃アトニイ、乾性肋膜炎(ろくまくえん)、神経衰弱、慢性結膜炎、脳疲労、……しかし彼は彼自身彼の病源を承知してゐた...
芥川龍之介 「或阿呆の一生」
...海底大陸特産の透明硬膜(とうめいこうまく)がすでに入口をふさいでいるともしらず...
海野十三 「海底大陸」
...あの婦人の口腔(こうくう)の中の変色した舌や粘膜(ねんまく)を...
海野十三 「流線間諜」
...硬膜を貫いて刺入される針電極が間違いなく正しい部位にくるようにした...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...緑の写真には緑の膜が出るようにすればよい...
寺田寅彦 「話の種」
...自(おの)ずと自分の足音さえが鼓膜に響くように思われたときであった...
徳永直 「戦争雑記」
...肋膜炎をやったというだけで...
豊島与志雄 「道連」
...そういう水膜が凍れば...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...その膜が固化するというようなことが分っていた...
中谷宇吉郎 「寅彦夏話」
...それが続いて自分の鼓膜(こまく)に訴える限り...
夏目漱石 「変な音」
...鼓膜(こまく)にドキッドキッとひびくほど...
新美南吉 「屁」
...肋膜炎(ろくまくえん)を起してその年の冬...
野村胡堂 「楽聖物語」
...年をとつた婦人のすがたは家鴨(あひる)や鷄(にはとり)によく似てゐて網膜の映るところに眞紅(しんく)の布(きれ)がひらひらする...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...脚気などで弁膜が肥大しているとキッチリ開閉しないので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私の網膜にコビリ付いて離れないであろう...
夢野久作 「戦場」
...この禽獣性の下に在る隔膜(かくまく)を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...相手の鼓膜(こまく)もやぶれよと怒鳴る...
吉川英治 「江戸三国志」
...古刀の錆はサビても薄い膜(まく)にしかなっておりませんから...
吉川英治 「宮本武蔵」
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