...その雨の中を歩いて行く俊助の心は沈んでいた...
芥川龍之介 「路上」
...移り變つて行く己れ自身を危ぶんで見ないではゐられないやうな事もあつた...
有島武郎 「幻想」
...大概(たいがい)欠かさず見に行く...
淡島寒月 「活動写真」
...この女と暮して行く気はないのか...
太宰治 「姥捨」
...靜かにテントの外へと出て行くのが見えた...
田山花袋 「歸國」
...その心境のぐつと一変して行くことを常に期待してゐるひとりであることをはつきりと私は此処に言つて置きたい...
田山録弥 「正宗君について」
...そんなところへ迂闊(うかつ)に入り込んで行くことも出来なかった...
徳田秋声 「足迹」
...その技術も漸(ようや)く進歩したからこのたび使節がワシントンに行くに付き...
服部之総 「咸臨丸その他」
...只砂道を行く私の運動靴だけが白く眼に沁みるきりです...
林芙美子 「大島行」
...「子供も捨てて行くの?」「それが一番身に堪(こた)えるんだけれども...
林芙美子 「新版 放浪記」
...これが紙問屋へ行くの呉服屋へ行くのと言うんなら決して承知はしないが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...朗な日光にも刻々に變化して行く水蒸氣(ガス)の美觀にも少しも心を動かされなかツた...
三島霜川 「解剖室」
...それを歩るいて行くのである...
水野葉舟 「土淵村にての日記」
...大勢が附いて行くから道だと云つて直にそれを道にすると云ふのは...
森鴎外 「假名遣意見」
...真面目に真面目に伸びて行く草木との間に立って...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...これは何処へ行くのかと訊くと...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...激怒しながら信長の宿へ入って行くと...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索