...血染めの水兵ナイフをなげこんでいったというそのことが...
海野十三 「火薬船」
...この血染めの人が...
海野十三 「少年探偵長」
...読者は既に御存知の血染めのハンカチが丸めて押し込んである...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...第一のっぴきならぬ血染め浴衣という証拠品があり...
江戸川乱歩 「鬼」
...狂人のような眼を剥き出して、刀は、何処へ捨てたのであろう? 脇差を、尻の方に差して、口を開いて、血染めの片手で、脇腹を押え、片手で頭を押えて――切り裂かれた袴を引きずり、顔にも、着物にも、血をこびりつかせて、身体で、脚をひきずって行くように――よろめきつつ、立止まりつつ――(水だ――水だ)じっと、一所を見ていた眼が、顔が、水音の方へ向いた...
直木三十五 「南国太平記」
...いつの間にか、分量の多くない血ではあったが、下腹一面が、薄く、血染めになって、帯の辺まで、滲み出していた...
直木三十五 「南国太平記」
...やがて何の氣もなく應接間の長椅子の褥をひよいと持ち上げた途端に突如として眼に著いた生々しい血染めの布...
南部修太郎 「死の接吻」
...戸棚の中の重ねた食卓掛布(テーブル・クロス)の下から血染めの下袴の殘りの隱してあるのが見つかつた...
南部修太郎 「死の接吻」
...卓子(テーブル)の上に置いた血染めのブローチを指します...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...第一血染めの剃刀で当られちゃ気味が良くないやネ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...血染めの庖丁を持たせたって面白くも何ともあるものか」「ヘエ――」万七の調子はどこまで冷酷だか解りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...血染めの匕首などは行李の中へ入れてしまっておくものじゃねエ」「左様でございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そっと窓から脱け出している」「なアる――」「石見銀山と血染めの匕首を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は血染めの脇差を取上げて死骸の傷口と睨(にら)み合せながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ほんの煙草二三服の間に血染めの匕首を搜し出してしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...騷ぎに紛(まぎ)れてまだそのまゝに放つて置かれて居るので、花瓶(くわびん)は倒れ、燭臺は曲り、まことに滅茶々々の姿ですが、血染めの棺だけ、もとのまゝ壇の上に据ゑられて居るのが、譬(たと)へやうのない物凄さです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...儂が通った後は血染めになり...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...現場のブレント入江(クリイク)の草原で残雪にまみれて発見された「男持ちの血染めの手巾(ハンカチ)...
牧逸馬 「双面獣」
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