...蝙蝠(こうもり)が夕闇(ゆうやみ)のなかをひらひら舞いはじめた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...蝙蝠傘(こうもりがさ)を斜(はす)に肩にして二人は遊んでるのか歩いてるのか判(わか)らぬように歩いてる...
伊藤左千夫 「春の潮」
...いま地獄街道を蝙蝠(こうもり)のような恰好でヒラリヒラリと飛んでゆく彼の姿を肴(さかな)に一杯飲みながら...
海野十三 「地獄街道」
...蝙蝠傘(こうもりがさ)を展(ひろ)げたような雪の山が現われた...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...それは黒い蝶か蝙蝠かと思はれるやうな羽の大きな物であつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...そしてそのぼんやり蝙蝠(こうもり)の翼に凝集した膜質の煙の中に現わるるものは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蝙蝠傘を我にあづけ...
内藤湖南 「寧樂」
...蝙蝠(湯女の魂)・蝦蟇・河童(飛剣幻なり)・蛭・猿(高野聖)等のかもし出す怪奇と...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...だけどこないだのように蝙蝠傘(こうもり)を買って下さる御金があるなら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...鳥なき里の蝙蝠は...
野口雨情 「未刊童謡」
...その蝙蝠冠兵衛ほどの強(したた)か者も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蝙蝠冠兵衛の脅迫はまだ果たされたわけでなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暗黒に向って飛び立つ夕方の蝙蝠(こうもり)のように...
堀辰雄 「菜穂子」
...蝙蝠傘(こうもりがさ)を手にした婆さんがきょときょとしながら庭先へはいって来るので...
堀辰雄 「朴の咲く頃」
...常に宵々の蝙蝠の群と共に...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...お揃の蝙蝠を差させて」「おや...
森鴎外 「雁」
...獺(かわうそ)と蝙蝠(こうもり)じゃないか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...蝙蝠の敏覚(びんかく)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
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