...湧いてくる新しい夫婦愛といふものは...
芥川龍之介 「恋愛と夫婦愛とを混同しては不可ぬ」
...ドクドクと白い靄(もや)が湧いてくる中を例の美しい空色の液体が硝子の器の中に...
海野十三 「人間灰」
...俄(にわか)に強い自信が湧いてくるのを感じた...
海野十三 「流線間諜」
...ぢつと眺めてゐると尊敬と親愛とが湧いてくる...
種田山頭火 「行乞記」
...あるいは私の胸の中に開いた空洞から湧いてくるのかも知れない...
外村繁 「夢幻泡影」
...この実感から高雄港の熱情が湧いてくる...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...そうすることから湧いてくる悲壮な力を...
豊島与志雄 「反抗」
...次々に湧いてくる自分の危急を...
直木三十五 「南国太平記」
...私はもう胸の中に湧いてくる思いを抑え切れなくなって...
永井隆 「この子を残して」
...内地人に対して耐えられない憤りの念が湧いてくる...
中村地平 「霧の蕃社」
...野鼠どこに私らの幸福があるのだらう泥土(でいど)の砂を掘れば掘るほど悲しみはいよいよふかく湧いてくるではないか...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...自分にもこんな思ひが湧いてくる...
林芙美子 「婚期」
...ひとりでに元気の湧いてくる気がいたします...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...無限に湧いてくる...
久生十蘭 「だいこん」
...何んとも云いようのない悔いのようなものが湧いてくるばかりだ...
堀辰雄 「菜穂子」
...ただちにそれを主張しまた弁護する展覧と評論との喧(かまびす)しい世界が湧いてくるのだ...
柳宗悦 「工藝の道」
...覇氣のあらい陰影から湧いてくる鬼氣とはちがふが...
吉川英治 「折々の記」
...やがて底のほうから真清水(ましみず)が湧いてくる例を...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
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