...蝋涙を流して悲しんでいる...
...彼女の蝋涙が止まらない...
...蝋涙を乾かすために、ハンカチで拭いた...
...彼の蝋涙を見て、私も泣きたくなった...
...蝋涙が頬を伝って流れ落ちた...
...彼の所業やジヤアナリズムは即ちこの蝋燭の蝋涙(らふるゐ)だつた...
芥川龍之介 「続西方の人」
...蝋涙(ろうるい)が彼の心の影を浮べて...
池谷信三郎 「橋」
...きたならしく蝋涙(ろうるい)のこびり着いた燭台(しょくだい)と...
谷崎潤一郎 「細雪」
...戦死せる高市茂夫氏の遺骨にぬかづいて供へまつる柿よ林檎よさんらんたりなむあみだぶつなむあみだぶつみあかしまたたく蝋涙いつとなく長い秋も更けてわかれていそぐ足音さむざむひなたしみじみ石ころのやうにさかのぼる秋ふかい水が渡れない或る老人ひなたぢつとして生きぬいてきたといつたやうな十二月四日 曇...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...いつまで待ったら帰るでしょう」ねんねんねんねんねんねんよねんねのお守はどこへいたお山を越えて里越えてそうしてお家へいつ帰るの……女は蝋涙(ろうるい)のような涙を袖でふいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝋涙(ろうるい)のような涙を流し...
中里介山 「大菩薩峠」
...したゝるお乳はまるで蝋涙のやうでございます...
仲村渠 「果物屋の広告文」
...蝋涙がタラタラと女の頬へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蝋涙がタラタラと女の頬へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...したたか蝋涙(ろうるい)が滾(こぼ)れているだけ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...したゝか蝋涙(らふるゐ)が滾(こぼ)れてゐるだけ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...もくもくと半分固まりかけた蝋涙で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...その蝋涙(ろうるい)を中央の通路のマン中にポタポタと垂らしてシッカリとオッ立てた...
夢野久作 「近世快人伝」
...蝋燭の火を蝋涙と一緒に振切って...
夢野久作 「近世快人伝」
...蝋涙を引っかけられた向側の席の人が慌ててマントの袖(そで)を揉んでいたが...
夢野久作 「近世快人伝」
...ジ……と燈(あか)りの蝋涙(ろうるい)が泣くように消えかかる...
吉川英治 「親鸞」
...蝋涙の樣なものが斷えず流れて...
若山牧水 「鴉と正覺坊」
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