...また見ようによっては蜜柑箱よりも...
海野十三 「宇宙尖兵」
...彼は前にある括(くく)りづけの蜜柑箱のように四角な卓子(テーブル)の上に両肘(りょうひじ)をついてガバと面(おもて)を伏せた...
海野十三 「地球盗難」
...蜜柑箱を墨で塗って...
鈴木三重吉 「千鳥」
...蜜柑箱(みかんばこ)に腰かけ...
太宰治 「女生徒」
...半分(はんぶん)と立たぬ間(ま)に余の右側を掠(かす)めるごとく過ぎ去ったのを見ると――蜜柑箱(みかんばこ)のようなものに白い巾(きれ)をかけて...
夏目漱石 「琴のそら音」
...蜜柑箱は机の代りになるらしく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三疊の隅つこに、蜜柑箱が一つ、行燈(あんどん)が一つ、蜜柑箱は机の代りになるらしく、その上に硯箱(すゞりばこ)が置いてあつて、箱の中には、手習をした塵紙(ちりがみ)が二十枚ばかり重ねてあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...静心夜が更けて遠くで鷄が鳴いてゐる明日はこれでお米を買ひませう私は蜜柑箱の机の上で匂ひやかな子供の物語りを書いたのですもしこれがお金になつたならば私の空想は夜更けの白々した電気に消へてしまふのです私は疲れて指を折つて見ました二日も御飯を食べないのでとても寒くてホラ私の胃袋は鐘のやうにゴオンゴオンと鳴つてゐます...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...蜜柑箱の机に凭れて童話をかき始める...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...台所の片隅にある蜜柑箱に...
火野葦平 「花と龍」
...「危ねえぞ」子供らは蜜柑箱に雪を入れて溝に運んだ...
矢田津世子 「凍雲」
...古い蜜柑箱(みかんばこ)があって...
山本周五郎 「季節のない街」
...例の蜜柑箱から制帽を取ってかぶり...
山本周五郎 「季節のない街」
...次に蜜柑箱(みかんばこ)の一つから米...
山本周五郎 「季節のない街」
...下の段には蜜柑箱が三つと...
山本周五郎 「季節のない街」
...――二つの蜜柑箱から...
山本周五郎 「季節のない街」
...蜜柑箱に仕入れた少々の氷を後生大事...
山本笑月 「明治世相百話」
...『助右のは』『――寒鳥(かんどり)の身はむしらるる行方かな』『佳吟(かぎん)だ』そこへ蜜柑箱(みかんばこ)の中へ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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