...いかにも蜈蚣(むかで)と見受候...
泉鏡花 「凱旋祭」
...彼(か)の巨象と、幾頭の獅子と、この蜈蚣と、この群集とが遂(つい)に皆式場に会したることをおん含(ふくみ)の上、静にお考へあひなり候はば、いかなる御感(おんかん)じか御胸(おんむね)に浮び候や...
泉鏡花 「凱旋祭」
...たとえばどこそこでは雷公(かみなり)が蜈蚣(むかで)のお化けを劈(さ)き殺した...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...小暑は蝉、蜻蛉、蜈蚣、蝙蝠...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その龍よりももっと大きい蜈蚣(むかで)が棲んで居る事を...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...彼の田原藤太が射た大蜈蚣(むかで)の住みかだと思うと...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その状蜈蚣の如くである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...對州(つしま)は大きな蜈(むかで)が穴から出かけたやうでもあるし又やどかりが體を突出したやうでもあつて...
長塚節 「壹岐國勝本にて」
...譬ヘバ蜈蚣ヲ半斷スレバ首尾ノ半體各其一方ヘ走リ去ルガ如ク...
西周 「人智論」
...三上山の大蜈蚣(むかで)ではないが...
長谷川時雨 「夏の夜」
...『酉陽雑俎』(蜈蚣(むかで)退治を承平元年と見てそれより六十八年前に死んだ唐の段成式著わす)三に...
南方熊楠 「十二支考」
...蚯蚓(みみず)が蜈蚣(むかで)になったと載せ...
南方熊楠 「十二支考」
...秀郷が竜に乞われて蜈蚣(むかで)を射平らげたてふ事も先例ある...
南方熊楠 「十二支考」
...西洋には蜈蚣蛇を殺すという事下に言うべし...
南方熊楠 「十二支考」
...また『類函』四四九に『紀聞集』を引いて天宝四載広州海潮に因って一蜈蚣を淹(ひた)し殺す...
南方熊楠 「十二支考」
...大小の違いはあるが実際海蜈蚣また蜈蚣鯨の何様(いかよう)の物たるを見るに足る...
南方熊楠 「十二支考」
...二の矢を射損じ第三の矢で蜈蚣を射留めたと言うに類した那智の一蹈(ひとつたたら)ちゅう怪物退治の話がある...
南方熊楠 「十二支考」
...声あるを覚ゆれば枕を啓(ひら)くと蜈蚣疾(と)く蛇に走り懸り...
南方熊楠 「十二支考」
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