...空虚の舞台にはしばらくの間(あいだ)...
芥川龍之介 「将軍」
...自分は現實の中到る處に空虚の存在を觸知せずにはゐられなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その声は空虚のように響いた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...また物体の衝突反発の例をあげて空虚の説明に用いているが...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...彼は心に空虚のできたこんな場合の例にもれず...
徳田秋声 「仮装人物」
...なお空虚のままに残ってるようだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...空虚の底にもぐれもぐれ...
豊島与志雄 「渡舟場」
...それは大きな空虚の中の飛翔でした...
豊島与志雄 「渡舟場」
...一切はたわいもなき夢や幻の如く飛び散り實在する主體は空虚のうちに融け去るであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...絵そらごとといふ言葉のある様に虚の一現象である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...どうもまだこの部屋は空虚のようだ...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...しかしその電話番号のあるべき場所は空虚のまんまだった...
堀辰雄 「旅の絵」
...そこにある空虚の感が眺める人の心に沁みこんだ...
「朝の風」
...どこへ行っても(うちじゅう)どうしても感じる空虚の感じは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...我々は空虚の中にまきこまれるのが好きである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いま彼の心にかようものはしらじらとした空虚の感である...
山本周五郎 「日本婦道記」
...無限の空虚の中を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...謙虚の美...
吉川英治 「宮本武蔵」
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