...それは一面にスレヱトの屋根や煉瓦の壁の落ち重なつた中に藜(あかざ)の伸びてゐるだけだつた...
芥川龍之介 「ピアノ」
...あの藜の中にあるピアノは...
芥川龍之介 「ピアノ」
...ピアノは不相変ひつそりと藜の中に蹲つてゐた...
芥川龍之介 「ピアノ」
...うき巣見て事足りぬれば漕(こ)ぎかへる鎌とげば藜(あかざ)悲しむけしきかな明治三十八年七月二十三日 浅草白泉寺例会...
高浜虚子 「五百句」
...終日尋春不見春 杖藜踏破幾重雲帰来拭把梅花看 春在枝頭已十分その梅はもう盛りをすぎたけれど...
種田山頭火 「三八九雑記」
...あるいは門前の空地に生い茂っている藜(あかざ)の葉を茹でて浸し物にする事もあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...雪のしたから浜菜や藜(あかざ)をほってくる...
久生十蘭 「海豹島」
...すなわちこれがいわゆる藜杖(れいじょう)でアカザの杖をついておれば長生きをするといわれる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その著『本草綱目(ほんぞうこうもく)』蓬草子の条下でいうには「其飛蓬ハ乃チ藜蒿ノ類...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...藜(あかざ)の羹(あつもの)と歌わん...
正岡子規 「曙覧の歌」
...天(てん)の句は佐野が宿鉈(なた)ふるふべき藜(あかざ)かな 徴羽郎といふのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...民家に藜蘆(りろ)(棕櫚草)を栽(うう)るもの数軒を見る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...藜の杖を横一文字に...
吉川英治 「剣難女難」
...道士は手に藜(あかざ)の杖をもち...
吉川英治 「三国志」
...手には藜(あかざ)の杖をもって...
吉川英治 「三国志」
...かたわらの藜(あかざ)の杖(つえ)をにぎりとって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...藜(あかざ)の杖(つえ)で...
吉川英治 「神州天馬侠」
...片手には藜(あかざ)の杖をついて出る――...
吉川英治 「新・水滸伝」
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