...はるか遠くで馬鈴薯をこなしているらしい水車の音が単調に聞こえてくるばかりだった...
有島武郎 「親子」
...井戸――といっても味噌樽(みそだる)を埋めたのに赤(あかさび)の浮いた上層水(うわみず)が四分目ほど溜ってる――の所でアネチョコといい慣わされた舶来の雑草の根に出来る薯(いも)を洗っていると...
有島武郎 「カインの末裔」
...繻子の半襟をかけたマダム馬鈴薯を仰いだ...
石川啄木 「雲は天才である」
...ピータア君はほとんど信じられないような力で馬鈴薯を突き潰した...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...ボリビアでは馬鈴薯(じゃがいも)に粘土のソースをかけて食う...
寺田寅彦 「話の種」
...自然薯(じねんじょ)も採れる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...馬鈴薯などは、朝植えたのと夕方植えたものとでは、もうちがいがあるといわれているくらいである...
中谷宇吉郎 「雪を消す話」
...蝶子は子供を連れて小高い裏の馬鈴薯畑へ登つて...
林芙美子 「うき草」
...また薯焼酎(いもせうちう)を...
林芙美子 「浮雲」
...ママ薯は噛みつくような調子で...
久生十蘭 「だいこん」
...クラブのほうでは南京虫と独逸馬鈴薯(カルトーフェル)は根太が腐ってもクラブ・ハウスへ足踏みさせないといい...
久生十蘭 「だいこん」
...こちこちの金の薯(いも)で一杯でした...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...燕麦、大豆、馬鈴薯、萋々とした牧草地、其外美事な果樹林等の地域は整然として区劃され、今や全く処女地時代の原始の面影はとゞめてゐない...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...薯蕷の乾粉を使用すると佳良であります...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...鶏卵も薯類及び葛粉などを用いないで...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...はやまたカンプラ薯の名ができているのである...
柳田國男 「食料名彙」
...○この芋は馬鈴薯(ばれいしょ)のことなり...
柳田国男 「遠野物語」
...『一エーカアの馬鈴薯は固形食物六千封度(ポンド)すなわち一エーカアの小麦畑によって生産される分量の三倍を生産する』ならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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