...濃紅色(のうこうしよく)の薔薇(ばら)の花...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...私の庭にも薔薇が在るのだ...
太宰治 「善蔵を思う」
...行く路々に薔薇の花を...
太宰治 「火の鳥」
...横にして下さるやうに!それからあれが青や薔薇色のパラソルを見ないやうに!波の中は殉教者でうようよですよ...
富永太郎 「ランボオへ」
...如何なる涙をその上に母はそそいだことだらう!親しい我が子の奥津城((おくつき))に、流す涙ははてもない!さはれ夜闌(た)けて眠る時、薔薇色の、天の御国(みくに)の閾(しきみ)から小さな天使は顕れて、母(かあ)さんと、しづかに呼んで喜んだ!……母も亦微笑(ほゝゑ)みかへせば……小天使、やがて空へと辷((すべ))り出で、雪の翼で舞ひながら、母のそばまでやつて来てその脣(くち)に、天使の脣(くち)をつけました……千八百六十九年九月一日ランボオ・アルチュルシャルルヴィルにて、千八百五十四年十月二十日生3 エルキュルとアケロユス河の戦ひ嘗て水に膨らむだアケロユスの河は氾濫し、谷間に入つて迸((ほとばし))り、その騒擾いはんかたなく、そが浪に畜群と稔りよき収穫を薙ぎ倒し、人家悉く潰滅し、みはるかす田畠(でんぱた)は砂漠と化した...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...頭には白き薔薇を輪に貫ぬきて三輪挿(さ)したり...
夏目漱石 「薤露行」
...ラスプーチンは気がむけば一握りの土に息をふっかけて花をつけた薔薇の木にして見せ...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...その薔薇色の唇に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...それらの野薔薇が...
堀辰雄 「美しい村」
...よく注意して見ようとはしないでいた野薔薇の白い小さな花が...
堀辰雄 「美しい村」
...「私にはひとつも薔薇がない...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...叔父が黄金薔薇のことを話したら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...薔薇(ばら)、大方は散りて殷紅(あんこう)色の花が一、二輪咲残つて居る...
正岡子規 「病牀六尺」
...常の花瓶(かびん)に赤い薔薇(ばら)の花が活(い)けてある...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...梅、桜、牡丹、芍薬(しゃくやく)、似たりや似たり杜若(かきつばた)、花菖蒲(しょうぶ)、萩、菊、桔梗(ききょう)、女郎花(おみなえし)、西洋風ではチューリップ、薔薇、菫(すみれ)、ダリヤ、睡蓮、百合の花なぞ、とりどり様々の花に身をよそえて行く末は、何処(いずこ)の窓、誰が家の床の間に薫るとも知らず、泣きつ笑いつ、はかなくかぐわしい夢に浮かれる人々も亦、この中(うち)に数えねばならぬのではありますまいか...
夢野久作 「鼻の表現」
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與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...其處からは銀色を帶んだ薔薇色の光線が豐かに射して來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...女タイピストが薔薇の花のついたガーターを...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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