...糞尿の悪臭を不快としないものに薔薇の芳香のわからぬのは当然すぎるほど当然であります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...客の帰ったのを知って台所から出て来たファニーが父の手にその薔薇のあるのをちらと見ると...
有島武郎 「フランセスの顔」
...薔薇(しょうび)の香(か)...
泉鏡花 「凱旋祭」
...所々に桃金花(てんにんか)や薔薇が咲き零(こぼ)れ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...その日薔薇の花弁(はなびら)より...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...薔薇(ばら)やダリヤの手入れをしていると...
徳田秋声 「仮装人物」
...遠からぬ野薔薇の茂みでは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...しだいに白んでゆく曙(あけぼの)の色の中にいきいきした薔薇(ばら)のような姿で言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...秋の終りの最後の薔薇(ばら)に...
中島敦 「環礁」
...焔の薔薇色の平和と温かさの中に靜かに坐つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は今すれちがいつつある一つの野薔薇の上に私のおずおずした最初の視線を投げた...
堀辰雄 「美しい村」
...叔父さんが黄金薔薇を甦(よみがえ)らせていないとは言ってませんが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
......
正岡子規 「墨汁一滴」
...これは元來(ぐわんらい)赤(あか)い薔薇(ばら)の木(き)であつたんですが私(わたし)どもが過(あやま)つて白(しろ)いのを一つ雜(ま)ぜたのです...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...此合作柬牘は荏薇問答中最も興味ある文であるから...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...山上に生ずる薇を取りて之を食ふ...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...しかし競馬場からそこへ薔薇色の馬車がはいった時には...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...むかし薔薇園(しょうびえん)とよばれた六波羅北苑(ほくえん)の木戸から東山のほうへ落ちて行き...
吉川英治 「私本太平記」
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