...薔薇の花、絹、頸飾りの琥珀、――それらがちらりと見えたと思うと、すぐに眼の前から消えてしまう...
芥川龍之介 「上海游記」
...」贋百姓は落ちついて八本の薔薇を植え...
太宰治 「善蔵を思う」
...薔薇がたくさん植ゑられてゐた...
太宰治 「富嶽百景」
...薔薇の紅き指もてる美なる「曙(あけぼの)」出づる時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...薔薇の色の指もてる曙またもあけし時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...からみ合った糸杉(いとすぎ)と薔薇(ばら)――才知の光の下に力強く筋目立って統一されてる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怒気満々たる薔薇の木の瘤...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...十二歳のとき自分より六つ年上の少女――大きな眼(め)をして薔薇色(ばらいろ)の靴(くつ)をはいた――エステルに寄せた憧憬(しょうけい)を...
野村胡堂 「楽聖物語」
...さっきの薔薇色の胡蝶(こちょう)とは別人としか思われませんでした...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...薔薇のようにすんなりとなつて谷村さんの前に立つていました...
林芙美子 「清修館挿話」
...そこで彼は一生けんめいに薔薇の藪から藪へと飛び廻って...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...薔薇(ばら)が咲いていらあ……」と...
堀辰雄 「あいびき」
...自分があんなにも愛した彼の病院の裏側の野薔薇(のばら)の生墻(いけがき)のことを何か切ないような気持になって思い出していた...
堀辰雄 「美しい村」
...薔薇(ローズ)と呼ばれる年とつたその女中は...
三好達治 「測量船」
...荏土(えど)と黄薇(きび)との間に取り替されたからであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...山上に生ずる薇を取りて之を食ふ...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...光沢のある越州の壺に似合った冬薔薇の華やいだ向うで由吉は無造作に鮭を食べたその途端...
横光利一 「旅愁」
...〔無題〕うすくれなゐの薔薇さきぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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