...薄汚い扮装(なり)をした通ひの患者が八九人...
石川啄木 「鳥影」
...お大師参りの途中には、薄汚い、物貰ひが居て、蝦蟇(がま)のやうに土の上にかい蹲踞(つくば)つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...田舎の薄汚い老尼でございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...三鷹の薄汚い酒の店で...
太宰治 「金錢の話」
...だらしのない無智な薄汚い姿に見えるだらうが...
太宰治 「津軽」
...そうして薄汚い身なりの...
太宰治 「恥」
...老人と云うと薄汚いもののように思って傍へも寄りつかない...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...薄汚い少女であったに違いない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...軍治は蒔の薄汚い立居には以前にも露骨に顔をしかめなどしてゐたのだが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...ロンドンは薄汚い居酒屋や...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...半ばは凍った薄汚い霧で先が見えなくなっていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...ジャケツに薄汚い茶の中折を冠った運送屋の若い衆が...
徳田秋声 「仮装人物」
...コスモスは薄汚い狭いただのバーに過ぎない...
豊島与志雄 「女客一週間」
...臥(やす)みましょうか」七瀬は、こういって、うつむいている綱手に、言葉をかけた時、薄汚い婆さんが、濡れた袖を拭きつつ「御免なされ」と、入って来た...
直木三十五 「南国太平記」
...大事な椅子に薄汚い子が掛けているのを見ても...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...叔母は薄汚い宿屋に引き籠り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...三晩も薄汚い場所をうろつき...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...薄汚い至上法権(しじょうほうけん)代理人とで行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
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