...『新著百種』について憶出(おもいだ)されるは薄倖(はっこう)の作家北村三唖(きたむらさんあ)である...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...あはれ薄倖! 英雄の母たる我の運命や!絶えて責むべきあと見ざる英武のわが子産み出でて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...薄倖な児童の家庭を訪問させたのである...
戸坂潤 「社会時評」
...わが最愛の薄倖なる娘を...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...なにか淋しい薄倖な生れつきなのであろうか...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...薄倖多病の才人が都門の栄華を外(よそ)にして海辺(かいへん)の茅屋(ぼうおく)に松風(しょうふう)を聴くという仮設的哀愁の生活をば...
永井荷風 「夏の町」
...彼女達の薄倖(はっこう)な生活を芝居でも見るように...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...その作者であるところの盧照鄰という古(いにし)えの薄倖なる詩人に対して...
中里介山 「大菩薩峠」
...骨董屋は兄妹の頼る者もない薄倖につけ込み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...骨董屋は兄妹の頼る者もない薄倖につけ込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一七九五年にタンプルの悲惨な環境で薄倖な最期をとげたのだろうという意見に傾き...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...(ノオンドルフ・ド・カストリ自著「薄倖なる太子の生涯に対する摘要」ロンドン・一八三六年)二人のルイ十七世の登場は...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...関東節薄倖酒乱の天才小金井太郎の一家が何と落魄最中の私をたよつて寄食して来た...
正岡容 「滝野川貧寒」
...この寂しい海べと薄倖(はっこう)な貴人とを考え合わせて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自身の薄倖(はっこう)であることが悲しみの根本になっていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それも皆自分が薄倖(はっこう)な女だからであるとも悲しんでいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...玉鬘は源氏に持たれる恋心を自身の薄倖(はっこう)の現われであると思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薄倖の運命を辿つた工學士未亡人が居る...
横瀬夜雨 「女子文壇の人々」
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