...書を名山に蔵する底(てい)の事は...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...この破片を(二つ合)わせたるときはデルマの秘(蔵する宝)庫の位置およびその宝庫(の開き方を知)ることを得るよしな(り...
海野十三 「少年探偵長」
...それだけ包蔵する力は大きい――に相違ない...
谷譲次 「踊る地平線」
...大島氏等はその大作を所蔵する事多しと聞き候...
中里介山 「大菩薩峠」
...美玉を愛蔵する者がその珠(たま)の表面(おもて)に不浄なるものの影(かげ)の映るのさえ避けたい類(たぐい)なのであろう...
中島敦 「弟子」
...兄の所蔵する作曲集をことごとく筆写してしまった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...底知れぬ秘密を蔵するこの地下の大迷路へ躍り込み...
久生十蘭 「魔都」
...海こそは一番の怪奇を包蔵すると云い得る...
牧逸馬 「運命のSOS」
...源空の書は東都屋代輪池蔵する選択集(せんぢやくしふ)の筆跡に似(にた)るがごとし...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蘭軒は又自らその蔵する所の金沢文庫零本千金方にも跋してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...是も亦饗庭篁村さんの蔵する所に係る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...徳(めぐむ)さんの蔵する一枚の色紙がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...徳(めぐむ)さんの蔵する所の「茶番忠臣蔵六段目役割台詞」と云ふ小冊子がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...希覯(きこう)の書数千巻を蔵するに至候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いずれも写本であってこれを蔵する家も少なく...
柳田国男 「海上の道」
...柿を塩蔵する風が今でもある...
柳田國男 「食料名彙」
...のちに乾燥して貯蔵する故に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...五同じ日――董卓もその私邸官邸を引払い、私蔵する財物は、八十輛の馬車に積んで連ね、「さらば立とうか」と、彼も輦(くるま)にかくれた...
吉川英治 「三国志」
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