...なかにも蓑虫は「父こいし...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...――だから蓑虫は黙っているのだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
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高浜虚子 「五百句」
...蓑虫(みのむし)のように頭ばかり出したその人俵(ひとだわら)の胴中(どうなか)をびしびしと叩(たた)いた...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...昼寝のあとを庭で蓑虫(みのむし)を退治していた老人は...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...樹明君に)・あんなところに灯が見える山が空がもう春・ふたりでふみゆく落葉あたゝかし落葉ふんではふたりで枯枝ひらふなんど・わたしが焚くほどの枯木はおとしてくれる山・梅がひらいてそこに蓑虫のやすけさ・をちこち畑うつその音もめつきり春二月十日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...街の雑音の身にちかく雪の大根ぬいてきておろし雪をふんで郵便やさんがうれしいたよりを・雪をかぶつて枯枝も蓑虫も・雪ふれば雪のつんではおちるだけ・あなたの事を...
種田山頭火 「其中日記」
...悼(厳父を失へる白雲兄に)・ゆふ風の夏草のそよぐさへ(父を死なせた友に) 山頭火合掌・ゆふべすゞしくうたふは警察署のラヂオ・炎天の蓑虫は死んでゐた・蛙よわたしも寝ないで考へてゐる・いつまで生きる竹の子を竹に(改作)・炎天...
種田山頭火 「其中日記」
...軒からぶらりと蓑虫の秋風虫の方が幸福です...
種田山頭火 「其中日記」
...箱の中へ草といっしょに入れてやるとその草の葉末を蓑虫(みのむし)かなんぞのようにのろのろはい歩いた...
寺田寅彦 「物売りの声」
...蓑虫(みのむし)はその外包を以て世界とす...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...蓑虫がたくさんついています...
豊島与志雄 「立札」
...これまで蓑虫に食い荒されていた楠の葉が...
豊島与志雄 「立札」
...でつかい蓑虫(みのむし)のやうに轉がされて居るではありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蓑虫のようにグルグル巻きにされた一人の女が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...細苧の綱で蓑虫のように縛りあげ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...○店頭にて蛇皮(じゃび)でも蓑虫(みのむし)でも何とかなりそうなものだ...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
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山之口貘 「山之口貘詩集」
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