...(中略)鬮(くじ)とりて菜飯(なめし)たたかす夜伽(よとぎ)かな 木節皆子なり蓑虫(みのむし)寒く鳴きつくす 乙州うづくまる薬のもとの寒さかな 丈艸吹井(ふきゐ)より鶴をまねかん初時雨(しぐれ)其角一々惟然(ゐねん)吟声しければ...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...そのなかで頭をふりふり世間を観じている蓑虫の心は...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...」女は蓑虫(みのむし)のやうに坊さんの包(くる)まつた蒲団をめくりに掛つた...
薄田泣菫 「茶話」
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高浜虚子 「五百句」
...秋蝉(あきせみ)も泣き蓑虫(みのむし)も泣くのみぞ敵といふもの今は無し秋の月黎明(れいめい)を思ひ軒端の秋簾(あきす)見る八月二十二日 在小諸...
高浜虚子 「六百句」
...蓑虫(みのむし)のように頭ばかり出したその人俵(ひとだわら)の胴中(どうなか)をびしびしと叩(たた)いた...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...昼寝のあとを庭で蓑虫(みのむし)を退治していた老人は...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
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種田山頭火 「行乞記」
...おこつた炭ではあるけれど・火鉢もひとつのしづかなるかな・椿が咲いても眼白が啼いても風がふく・竹があつて年をとつて梅咲いてゐる・手をひいて負うて抱いて冬日の母親として・このさびしさは山のどこから枯れた風・蓑虫の風にふかれてゐることも・風ふくゆふべの煙管をみがく追加・枯野をあるいてきて子供はないかなどゝいはれて・ゆふ空へゆつたりと春めいた山二月八日日が射してゐたが...
種田山頭火 「其中日記」
...寒がりの私は土鼠のやうに火燵にもぐりこんでゐる(抱壺君はベツドで頭だけ出して蓑虫みたいださうな)...
種田山頭火 「其中日記」
...蓑虫がたくさんついています...
豊島与志雄 「立札」
...楠の蓑虫駆除にかかり...
豊島与志雄 「立札」
...お前が蓑虫を退治てくれたあの楠...
豊島与志雄 「立札」
...朝になったら百叩きにして放してやろう」蓑虫(みのむし)のようにグルグル巻にされたのを見すますと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...細苧の綱で蓑虫のように縛りあげ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...蓑虫(みのむし)のように...
火野葦平 「花と龍」
...○店頭にて蛇皮(じゃび)でも蓑虫(みのむし)でも何とかなりそうなものだ...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
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山之口貘 「山之口貘詩集」
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