...この早瀬さんと一議論して...
泉鏡花 「婦系図」
...彼にすれば第一議会に山県が小心で行えなかったところを今度みずから遂行したにすぎない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...祀(まつ)りあがめる人が出て来れば米友は一議に及ばず...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの女は一議に及ばずここへやって来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...「金剛語菩薩(こんごうごぼさつ)即ち無言語菩薩(むごんごぼさつ)、声明の奥義を極めんとならば、まず声なきの声を聞くべし、幸いにこの律呂(りつりょ)の川の上に音なしの滝がある、音なしの滝に籠(こも)って、無音底の音を聞く気はないか」かように申されました時、弁信は、一議に及ばず、これこそ望むところとあって、直ちに翌日の明星をいただいて坊を出で、音なしの滝に詣(まい)りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一議に及ばずかしこまりましたということになったのであった...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...然レドモ吾レ毎ニ一議論ヲ発シ一文章ヲ綴レバ...
成島柳北 「祭活字子文」
...奉公人達にそつと訊くと、庄司家の若樣林太郎が行方(ゆくへ)知れずになつた時は、主人平馬もお孃さんのお禮も、さすがに驚いた樣子でしたが、親類達の口入と、庄司右京の望みで、養子助十郎へそのまゝお禮を嫁にと懇望(こんまう)されると、一議に及ばず、渡りに舟で應じ、それつきり林太郎のことは忘れて了つて、行方を搜す樣子もないことが判りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お孃さんが殺されたに違ひないから直ぐ來るやうにと言ふ傳言(ことづて)だ」「それから何うした」「一議に及ばず飛んで行きましたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その光輝ある第一議会が開かれる明治二十三年の二月の...
服部之総 「武鑑譜」
...一議したがって出ずれば一説したがってこれを駁し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...それならば一議に及ばず斬って捨てろ...
本庄陸男 「石狩川」
...もしもその時文部省の検定者がグズグズ言うなら文部大臣を相手取ってもよいから一議論して見るつもりだ(エライ剣幕だナー)...
牧野富太郎 「植物記」
...百万円の全部をあなたに捧げても構いませんから……」名探偵は一議に及ばず引き受けた...
夢野久作 「夫人探索」
...以て蜀を破ろうとしないのか」ときに一議席からこう提唱した者がある...
吉川英治 「三国志」
...……なかなか遠謀でもある」後醍醐は、その献策に、こう一議なく、うなずかれて...
吉川英治 「私本太平記」
...「一議(いちぎ)におよばず...
吉川英治 「私本太平記」
...彼は、一議なく、朝廷のおん大事として、初志のままな忠節を、あらためて一族たちと誓い合った...
吉川英治 「私本太平記」
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