...ご承知の通りに第一議会以来...
大隈重信 「外交の方針」
...予益々左内を起して一議を発せんことを思う...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...それは要するに今七十一議会に於ても明らかであったように...
戸坂潤 「思想動員論」
...祀(まつ)りあがめる人が出て来れば米友は一議に及ばず...
中里介山 「大菩薩峠」
...その音を聞くと勇みをなして、兵馬は玄関から正当に案内を申し入れ、型のごとく出て来た取次の用人に向って、自分が武者修行の旅行中のもので、御英名を慕いて推参したということ、兼ねて「英名録」や、その他旗本の要路の紹介免許状等が口をきいて、一議もなく、快き諒解(りょうかい)の下に、「暫くお控え下さい」次の案内を、兵馬が玄関先で暫く控えて待っている間、この代官屋敷の奥の一方で、しきりに三味線の音と陽気な唄の声が立上(たちのぼ)るのを聞き、兵馬は一種異様の感を起さないわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...一議に及ばずその好意を受けてしまったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「金剛語菩薩(こんごうごぼさつ)即ち無言語菩薩(むごんごぼさつ)、声明の奥義を極めんとならば、まず声なきの声を聞くべし、幸いにこの律呂(りつりょ)の川の上に音なしの滝がある、音なしの滝に籠(こも)って、無音底の音を聞く気はないか」かように申されました時、弁信は、一議に及ばず、これこそ望むところとあって、直ちに翌日の明星をいただいて坊を出で、音なしの滝に詣(まい)りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一議に及ばずかしこまりましたということになったのであった...
中谷宇吉郎 「霜柱と白粉の話」
...然レドモ吾レ毎ニ一議論ヲ発シ一文章ヲ綴レバ...
成島柳北 「祭活字子文」
...一議に及ばず買い取って今も私の本箱にある...
野村胡堂 「胡堂百話」
...奉公人達にそつと訊くと、庄司家の若樣林太郎が行方(ゆくへ)知れずになつた時は、主人平馬もお孃さんのお禮も、さすがに驚いた樣子でしたが、親類達の口入と、庄司右京の望みで、養子助十郎へそのまゝお禮を嫁にと懇望(こんまう)されると、一議に及ばず、渡りに舟で應じ、それつきり林太郎のことは忘れて了つて、行方を搜す樣子もないことが判りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...福澤君より此論題に關する一議論を寄るに會へり...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...「一議に及ばずだね」重兵衛は手を打たんばかりに...
山本周五郎 「山彦乙女」
...一議におよばず承知のむねを返辞して...
吉川英治 「三国志」
...……なかなか遠謀でもある」後醍醐は、その献策に、こう一議なく、うなずかれて...
吉川英治 「私本太平記」
...一議なく官軍側に拠(よ)った在京中の諸国の武門で...
吉川英治 「私本太平記」
...「一議にも及ばず」という賛意を率直にあらわしたので...
吉川英治 「新書太閤記」
...すでに、宋江の忘れない旧情が、このようであったから、孔亮(こうりょう)の頼みは、一議におよばず、全山の仲間からも支持されて、たちどころに、青州襲撃の義挙も異議なくまとまった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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