...町並が葱畑(ねぎばたけ)に移る近くにあつた...
芥川龍之介 「秋」
...興行(こうぎやう)ものの淺葱(あさぎ)の幟(のぼり)が重(かさ)なつて...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...薄萌葱(うすもえぎ)の窓掛を...
泉鏡花 「婦系図」
...玉葱や辣薤(らっきょう)を手にするときに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...おつたも不快(ふくわい)な容子(ようす)をしながら南瓜(たうなす)と葱(ねぎ)とを脊負(しよ)つて別(べつ)に口(くち)を利(き)くでもなく...
長塚節 「土」
...葱だいらも大半は雪の底に葬られ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...夕暮を促がすとのみ眺められた浅葱桜(あさぎざくら)は...
夏目漱石 「虞美人草」
...葱のはいった肉豆腐と汁碗を前にして...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...葱(ねぎ)などの野菜類はもとより...
火野葦平 「糞尿譚」
...あひがもは、東京よりのもので、葱、白たき等でバタやき...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それから肉を揚げて残った汁の中へまたバターを落して湯煮玉子(ゆでたまご)を細かく截(き)ってよくいためてその上へメリケン粉をいい加減に入れてまたいためて今度はチャツネーといって甘漬(あまづけ)の菓物(くだもの)が色々入れてある壜詰(びんづめ)の物と細かく切った胡蒜(にんにく)かあるいは玉葱とココナツの細かいのとを好(い)い加減に入れてカレー粉を辛くも甘くも好き次第に入れて...
村井弦斎 「食道楽」
...それからその汁を取り別(わ)けて五勺ほどのお米を入れて塩を加えて固い位のお粥に煮て前の鶏と玉葱とを添えて出します...
村井弦斎 「食道楽」
...第三十五 カビヤブレッドはお料理の時に出しますがやはりサンドイッチと同じようにバターを塗ってパンへ玉葱を敷いてその上にカビヤを沢山塗り付けて出します...
村井弦斎 「食道楽」
...日本葱は蛋白質一分五厘...
村井弦斎 「食道楽」
...肉は得られないでも、葱は得られる...
森鴎外 「牛鍋」
...マドンナの画額(ゑがく)の上の輪飾になつてゐるのは玉葱である...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...少しは葱臭くても好い...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...玄米の飯に馬鈴薯と玉葱の汁をドロドロとまぜてカラシ粉をふりかけたもので...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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