...倉地が色ざたでなくひいきにしていた芸者がある財産家に落籍(ひか)されて開いた店だというので...
有島武郎 「或る女」
...程なくして兄は或る芸妓(げいしや)を落籍(ひか)して夫婦(いつしよ)になつた...
石川啄木 「鳥影」
...「小滝(こたき)の落籍(らくせき)」という見出しで...
田山花袋 「田舎教師」
...今度いよいよ落籍(ひか)されることになったと書いてある...
田山花袋 「田舎教師」
...その男に落籍(ひか)されたのに...
近松秋江 「狂乱」
...ましてそれが他の男に落籍されてしまったのであるとすれば...
近松秋江 「狂乱」
...落籍して囲ってあるとかいう風評(うわさ)が...
徳田秋声 「足迹」
...そっと落籍さしたのです...
豊島与志雄 「肉体」
...妓八重福を落籍し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...商売がら外人に落籍(らくせき)されたので...
新渡戸稲造 「自警録」
...板倉屋へ落籍(ひ)かれる前に射落さうとした」「待つてくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...九月尽日(じんじつ)に落籍(らくせき)して...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...留女を落籍した日は暴風の日であって...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...はじめて逢った芸者を落籍(ひか)してそのまま親元へ帰してやったなんて話まであるてえんだ」「だいぶ怒っているようだネ」「それゃ面白いわけはない...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...入った原稿料を三分しては一を彼女の落籍料の内金に堀江の留守宅へ送り...
正岡容 「わが寄席青春録」
...昨年の暮に落籍(ひか)した女の写真が手に入った...
夢野久作 「老巡査」
...其(その)あとにはモニコの踊子を落籍(ひか)せて情婦(いろをんな)にして居る大学生のピエルと画家のコツトとが食卓へ就くことになつたが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...小ちゃい姉ちゃんを落籍(うけだ)して...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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