...倉地が色ざたでなくひいきにしていた芸者がある財産家に落籍(ひか)されて開いた店だというので...
有島武郎 「或る女」
...叔父は沼津の芸者を落籍(ひ)いて...
池谷信三郎 「忠僕」
...程なくして兄は或る芸妓(げいしや)を落籍(ひか)して夫婦(いつしよ)になつた...
石川啄木 「鳥影」
...姉妹分が落籍たのに...
泉鏡花 「婦系図」
...先方(さき)でも落籍(ひき)祝いに...
泉鏡花 「婦系図」
...今度いよいよ落籍(ひか)されることになったと書いてある...
田山花袋 「田舎教師」
...その男に落籍(ひか)されたのに...
近松秋江 「狂乱」
...その女を落籍(ひか)して東京へつれていくといっているから...
徳田秋声 「あらくれ」
...その頃二三里の山奥にある或鉱山の方に係(かか)っている男に落籍(ひか)されて...
徳田秋声 「あらくれ」
...女が今の男に落籍(ひか)されてから...
徳田秋声 「あらくれ」
...日本橋通りの蝙蝠傘屋(こうもりがさや)に落籍(ひか)され...
徳田秋声 「縮図」
...妓八重福を落籍し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...板倉屋へ落籍(ひ)かれる前に射落さうとした」「待つてくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...はじめて逢った芸者を落籍(ひか)してそのまま親元へ帰してやったなんて話まであるてえんだ」「だいぶ怒っているようだネ」「それゃ面白いわけはない...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...舟木のことなど知らずにそのお蝶(ちょう)さんというのを落籍(ひか)したんです...
森下雨村 「五階の窓」
...芸者を落籍(ひか)せて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...直(す)ぐ近所にある有名なモニコと云ふ酒場(キヤバレエ)の若い踊子を落籍(ひか)せて細君にして居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...堅気の人に落籍(ひ)かされてつい戦争中の頃までは阿佐ヶ谷へんに老後の世帯つつましく暮らしていたそうである...
吉川英治 「紅梅の客」
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