...それは窓ごとに火かげのさした十二階の聳(そび)えているために殆(ほとん)ど荘厳な気のするものだった...
芥川龍之介 「本所両国」
...なんと荘厳なものであろう...
石川欣一 「針の木のいけにえ」
...此荘厳な、金色燦然たる境地に、何で一点たりとも虚偽の陰影の潜むことが出来やう...
石川啄木 「葬列」
...誰(たれ)がために富嶽は年々荘厳なる白冠を戴くや...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...荘厳な祭式の後に...
寺田寅彦 「鑢屑」
...終わりに荘厳な第二の扉があった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...彼は平気なほとんど荘厳な様子で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一七八九年以来全民衆は拡大して荘厳な個人となっている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして肥(ふと)った女中のマトロートにこういう荘厳な言葉を浴びせかけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...実際現在の東京中(じゅう)には何処(いずこ)に行くとも心より恍惚として去るに忍びざるほど美麗なもしくは荘厳な風景建築に出遇(であ)わぬかぎり...
永井荷風 「日和下駄」
...全身泡瘡で斃れた私生児のアレグラを僕のハレムの最後においた僕の荘厳なハレムには少年の代りに母がゐなかった(だがそれはイースター祭に近い地中海の病床での...
槇村浩 「長詩」
...精神の力づよい生きものとしての人間の自然さが荘厳な天真爛漫のうちに開花されていると感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...荘厳な祭典と盛んな集会を催す(各家屋が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鉄の餌食(えじき)に投げ出すか知れないと思いつつ……馬鹿馬鹿しいくらい荘厳な全工場の...
夢野久作 「怪夢」
...荘厳な葬儀を執り行った...
吉川英治 「三国志」
...中国山脈の背を西へ荘厳な落日の光耀(こうよう)はうすずきかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...出来る限り荘厳な仕方で洗礼を授けられたのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...荘厳なる心霊の発現である...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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