...人間は苦しむだけ苦しまねば死ぬ事もできないのかと思うのは考えて見るのも厭だ...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...わかりにくくなつたのに苦しむだらうから...
薄田泣菫 「茶話」
...我ら素人にはちょっと了解に苦しむところであるが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...我れながら解(げ)せられぬ煩悶(はんもん)に苦しむような執着を持っていまい...
永井荷風 「深川の唄」
...それがクルクルと水の中を舞ってもがき苦しむのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...作者は殆ど了解に苦しむものである...
平出修 「公判」
...一時租税を苛重にして国民の苦しむあるも...
福沢諭吉 「政事と教育と分離すべし」
...――地獄に墜(お)ちてもだえ苦しむ者と...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...貧乏人が半生苦しむ地獄なんてちっとも知らない人もいる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...それは「仮面劇論」書中の写真版にある深刻部の「苦しむ鬼の面」に酷似してゐた...
牧野信一 「疑惑の城」
...が、いざ結婚というところまで進んで、腐敗した政治界、善良ではあるがごく世間並なその青年の結婚観に一致出来ないことを感じ、苦しむ...
宮本百合子 「アンネット」
...そは徒(いたず)らに心苦しむるのみにしてまことに不幸限りなし(キケロ*)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...苦しむから救われるのではなく...
柳宗悦 「民藝四十年」
...いかに将軍でも必ず暴れ苦しむに違いありませんから...
吉川英治 「三国志」
...ただ燃え苦しむ火のかたまりのように駈け転(まろ)んで行って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかし苦しむものは育つ...
和辻哲郎 「世界の変革と芸術」
...自分の良心の前に苦しむのでない...
和辻哲郎 「藤村の個性」
...――そもそも生きる事が苦しむ事なのである...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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