...若しも竹山がアノ病院に出入する樣になるとしたら...
石川啄木 「病院の窓」
...若しも手古奈が我に先ちて小室に許したるならば...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...若しも領主の心を安め得るならば...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...若しも彼女が、そのまゝさうしてロシアに止まつてゐたら、他の人々と同じく早晩、シベリアの雪中にうづめられて仕舞ふのであつたかもしれない...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...若しも同氏が腹のどん底から婦人側に対して充分な尊敬と同情とを寄せ得らるゝならば何故また私たち日本婦人としての一番手近かな痛切な問題に対して考へてゐる者に向つて理解を有せられないのだらう...
伊藤野枝 「最近の感想」
...――兎に角、若しも犯人が、夫人やこの証人の方の遠目を晦(くら)ます為にそんな奇矯な真似(まね)をしたのだとしても、今更そんな事を名乗って出る犯人などないんだから、まあ、直接の証拠をもっと探し出す事だよ」大月は再び熱心に靴跡を辿り始めた...
大阪圭吉 「花束の虫」
...若しも世の中が、斯様な人人のみであつたならば、研究と云ふことは少しも行はれず、随つて発明も発見も決して出来ぬであらう...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...若しも僕がいつもの不良少年で居るなら...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...若しも人間がなまじ肉眼を持って居て...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...若しも我々が近寄って行ったなら一度に動き出しはせぬかと思われる程...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...若しも何処から来たと聞かれても...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...若しも、睨みっこの場合のように、全く別のことをでも考えておればどうだろう、と私は考える...
外村繁 「澪標」
...若しも涙のないこの哀しみというものは...
外村繁 「夢幻泡影」
...若しも此の時突然知人の誰かが声を掛けたとしたら...
中原中也 「我が生活」
...若しも然らずして単に婦人の一方のみを警しめながら...
福沢諭吉 「女大学評論」
...ああ若しも私を嫌っているなら何うしてあんな風にする事が出来よう...
松永延造 「職工と微笑」
...若しも一の作品に覘ひどころといふものがあれば――内容といふ廣い意味の言葉を用ゐるよりも...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...若しも此の平調を心掛けた結果の作品が...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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