...若しもあの野郎どこかでふん捉まりでもしやがつたら……えゝツ何んと云ふ忘恩者だ...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...若しも私がその器を愛さなかったならば...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...――若しも私の文學的努力(と言ひ得るならば)が...
石川啄木 「硝子窓」
...お定は若しも明朝寢坊をしてはと...
石川啄木 「天鵞絨」
...若しも領主の心を安め得るならば...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...海はそんなに沢山の水を続けざまに受け容れてゐて溢れる事はないのですか?』『若しも...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...若しも彼女がその考へ通りに...
伊藤野枝 「惑ひ」
...若しも犯人が男で...
大阪圭吉 「花束の虫」
...しかも彼は往々にして――若しも彼が真摯であるならば――そこで『神の子を孕める悪魔』を捉えることがある...
種田山頭火 「赤い壺」
...好んで此の家に來てゐると云ふやうに若しも思ひなす事ができたなら...
永井荷風 「或夜」
...若しもお前が此のコツプを弄んで壞したら...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...若しも然らずして...
福沢諭吉 「帝室論」
...若しも私が誇と怒りの心に從つてゐたのだつたら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「若しも貴様の声で彼(あ)の敵を怯やかすことが出来たら――」「閣下...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...――私は硝子戸を丁度腕の太さだけあけて、命じられた品物を差し出すと、礼の代りに、「若しも、お前が、ほんとうのボクの恋人であつたならばね……」などゝ私の腕にたわむれて、大きな口の などを私の手の甲へおしつけた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...若しも私の気嫌を害ふようなことを外でしたのが解つたら――」と云つて屹ツと睨みつけました...
牧野信一 「僕の運動」
...若しもお母さんが頼みにくいならわたしが行つておねがひすると娘が言つてゐますといふ...
室生犀星 「京洛日記」
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