...手のひらのなかで苞の爆ぜるのを感じるのは...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...女の子は小麥藁の苞を荒繩で背負つて居る...
長塚節 「旅の日記」
...カキツバタの花は仮令(たとい)その茎頂に在る鞘苞中に二花ないし三花が含まれてはいるとしても...
牧野富太郎 「植物記」
...マダケの花は図上に示すが如くその円錐花散漫せずして緊縮しその外部には苞を以てこれを擁しその苞には頂端に卵形の葉を具(そな)えてその状転(うた)た人目を惹くに足る...
牧野富太郎 「植物記」
...この花茎の途中には必ず二枚の小さい苞(苞とは花の近くに在る小(ちいさ)い葉をそういう)が何時も極った様に着いている...
牧野富太郎 「植物記」
...号竹苞楼(ちくはうろうとがうす)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...并官禄四百苞...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...葉苞(はづと)に包まれた形と似ている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...木の実を煮て苞(つと)に入れたりして...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...この奇襲に、冷苞の勝色は、たちまち変じて、敗色を呈し、算をみだして、劉※(りゅうかい)の陣地へ退却して行ったが、おどろくべし、そこの営内にはすでに見馴れない他人の旗が翩翻(へんぽん)とたなびいていた...
吉川英治 「三国志」
...いつのまに」冷苞は帰るに陣もなく...
吉川英治 「三国志」
...張苞もまた、「武芸なら余人におくれをとる張苞ではない...
吉川英治 「三国志」
...張苞(ちょうほう)ではないか」「やあ...
吉川英治 「三国志」
...張苞を連れてゆくのは少し工合が悪いがと...
吉川英治 「三国志」
...張苞のふたりを待った...
吉川英治 「三国志」
...張苞も如才(じょさい)なく身をかわして...
吉川英治 「三国志」
...孔明自身の四輪車すら、煙に巻かれ、炎に迷い、あやうく敵中につつまれ絡(からま)るところを、関興、張苞に救われて、ようやく死中に一路を得たほどであった...
吉川英治 「三国志」
...苞入(つとい)りの刀を彼の手へもどすと...
吉川英治 「源頼朝」
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