...Pokeweed の芽生えはアスパラガスの代わりに食べられるけれども根は毒だから食べてはいけない...
有島武郎 「フランセスの顔」
...その中から次第次第に生命が芽生えてきた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...なめらかに芽生えのうへをそよいでは消えてゆくかなしいかなしいおとづれ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...めをとふたりでどこへゆく・いつさいがつさい芽生えてゐる樹明さんと夕飯をいつしよに食べるつもりで...
種田山頭火 「行乞記」
...それがもう芽生えて...
種田山頭火 「其中日記」
...鴉と子供人を葬るところ梅の花・墓場へみちびくみちの落葉鳴らしゆく落ちてそのまゝ芽生えた枇杷に枇杷・ぼんやりをればのぞいては啼くはひたたき・さびしさのはてのみちは藪椿・風に木の葉のさわがしいさうろうとしてゆく・夜ふけの餅のうまさがこんがりふくれ・枯れたすゝきに日が照る誰かこないかな黎々火君に秋田蕗二句蕗の芽もあんたのこゝろ・あんたのこゝろがひろがつて蕗の葉二月十七日あたゝかい...
種田山頭火 「其中日記」
...ホームズのような心に強い情緒が芽生えることの方が...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...死んだ母が天にいると先達まで固く云いきっていた十歳の子に芽生えた疑問なのである...
中井正一 「新しい神話を追い求めつつ」
...苗代に若い緑が芽生えている所もあったから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...学問を好む一つの魂の芽生えを見たのである...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...危うくベートーヴェンに芽生えた音楽愛を枯らすところであったが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...曾て小杉卓二の胸に芽生えた疑問が...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...進取的な気象が芽生え...
原民喜 「遍歴」
...ひとり幼少のころから他人(ひと)とはちがっていたおれ――他人とは見えるもののちがっていたおれ――そこいらのただの泉からはこのおれの想いはわいてこない――同じ源からではこのおれの悲しみは得られない――同じような音色ではこのおれの心に喜びが芽生えたりしない――そしてただ好き――おれひとり好きだったのは――あのころの――幼いころの――まさに嵐の人生の未明のころの――あらゆる善悪の彼岸から引き出された...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...ただの芽生えがあっただけで...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...きっとその傍から新らしい若い芽生えが出ますでしょう...
宮本百合子 「いとこ同志」
...芽生えのころから彼を見ている師としての理解も充分持っているつもりであるが...
吉川英治 「親鸞」
...ひそかに自身の中の或る芽生えを驚異するのにちょうど適度な体温と甘い匂いに酔ったのは確かである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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