...パレードの際、縦隊の中に美しい花車が加わっていた...
...殊(こと)に『都之花』の巻頭の呼物(よびもの)となった「花車(はなぐるま)」は愚作であると思った...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...お祭りの花車(だし)小屋...
高村光雲 「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」
...見るから花車婆(やりてばあ)さんのような顔をしていた...
近松秋江 「狂乱」
...唐縮緬(とうちりめん)の三(み)つ身(み)の袖には咲き乱れた春の花車が染め出されている...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...調子よく波に揺られてゐる索具(つなぐ)の一杯ついた船の花車(きやしや)な姿は...
ボードレール 富永太郎訳 「港」
...変りやすい花車(きゃしゃ)な顔...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これに配するに山王祭(さんのうまつり)の花車(だし)と花笠の行列をば坂と家屋の遠望に伴はせて眼のとどかんかぎり次第に遠く小さく描き出(いだ)せしものなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...花車(だし)につけるような造り花が美しく飾りつけてあった...
永井荷風 「すみだ川」
...皆御神輿よりも象の花車(だし)を挽く所を見やうてんだ...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...若衆(わかいしゅ)大勢(たいぜい)夕立にあいて花車(だし)を路頭に捨て見物の男女もろともに狼狽疾走するさまを描きたるもの...
永井荷風 「夕立」
...賑やかしい花車屋台(だしやたい)の行列は早くも米友の前まで押寄せて来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...両手の花車な指を...
火野葦平 「花と龍」
...畳についた花車な左手が...
火野葦平 「花と龍」
...この祭いつも卯の花くだしにて鶯(うぐいす)も老て根岸の祭かな修復成る神杉若葉藤の花引き出だす幣(ぬさ)に牡丹の飾り花車(だし)筍(たけのこ)に木の芽をあへて祝ひかな歯が抜けて筍堅く烏賊(いか)こはし不消化な料理を夏の祭かな氏祭(うじまつり)これより根岸蚊(か)の多き(五月十八日)十○前にもいふた南岳(なんがく)文鳳(ぶんぽう)二人の『手競画譜』の絵について二人の優劣を判じて置いたところが...
正岡子規 「病牀六尺」
...長浜祭りの花車(だし)のように...
吉川英治 「新書太閤記」
...鰲山(ごうざん)(燈籠(とうろう)で飾った花車(だし))の鼓楽(こがく)だの...
吉川英治 「新・水滸伝」
...紅い花車(はなぐるま)が崩れるように...
吉川英治 「親鸞」
...――町には、祭りの提灯(ちょうちん)、花車(だし)、シャンギリの音が――そして空には赤とんぼが、江戸の秋を染めている澄んだ日だった...
吉川英治 「無宿人国記」
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人は見かけによらぬもの 貧弱な すっぽり
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