...胃の腑に味覚ができて舌の知らない味を味わい得たと思うほど快く感じた...
有島武郎 「或る女」
...主人は舌(した)うちして細君をながめたが...
伊藤左千夫 「箸」
...聴衆のない弁舌家...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...舌の根はゆるみ、冷笑や罵詈(ばり)や歌声までが大火のように爆発した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この塀が人間業で越せますか」崖(がけ)の上に繞(めぐ)らした黒板塀を見上げてガラッ八は舌を振いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の才智や愛嬌や弁舌や容貌(きりょう)を映して楽しんでいたんだね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身體か舌に跡が殘るものだ――」覺束ない檢死ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は何とも言わなかッたけれども鍋がツイ饒舌(しゃべ)ッて……」「古狸奴(ふるだぬきめ)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...やがて彼には彼女たちのお喋舌(しゃべ)りが手にとるように聞えてきた...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...二枚舌で確実に保険をかけた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...急に人間が変つたかのやうに饒舌となつて...
牧野信一 「サクラの花びら」
...そして引つゞいて夜ふけまでも喋舌つてゐるのだが――是非とも同人雑誌をやらうぢやないかとか...
牧野信一 「「三田文学」と巌谷夫人」
...そんな大きな声で喋舌つても好いの?」「あツハツハ……えゝ...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...『默(だま)つて聽(き)け!』愛(あい)ちやんが復(ま)た饒舌(しやべ)り出(だ)しさうなので...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...舌出し三番(さんば)の舌を見て泣き出すと同じ等((ママ))な驚きをし泣き方をして居ます...
宮本百合子 「動かされないと云う事」
...舌打ちをしてそう云われたとき...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...「逢曳きにゆく風態じゃないな」彼は舌打ちをした...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...舌打ちをもらしたことではあったが...
吉川英治 「平の将門」
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