...それで甘い液汁を舐める舌のやうなものを突込む...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...「糞ッ食へ」と舌打をしてぢつと考へたが別に仕方も無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...或いは彼自身の饒舌により...
谷譲次 「踊る地平線」
...わたくしにはこの弁舌がないのであった...
永井荷風 「十六、七のころ」
...釘舌(ボールト)のかちゃりと跳(は)ね返る音がする...
夏目漱石 「虞美人草」
...舌の廻らない彼女の千代子を呼ぶ常の符徴(ふちょう)であった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...預言めかしい事を喋舌(しゃべ)り散らし...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...遺憾なくこの窃盗に成功したルパンの非凡なる手の中(うち)には誰も舌を巻いて感嘆せぬわけにはゆかなかった...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...徳山が舌をかんじまっちゃあやり直しで...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...泥だらけのたたきを水洗いしていた使丁がいまいましげに舌打ちしてそれに呶鳴りつけた...
本庄陸男 「白い壁」
...ブレツケツケツ、何とか位ゐ!」「チヨツ!」と、彼は舌を鳴した...
牧野信一 「秋晴れの日」
...口先ばかりで偉さうなことを喋舌るのが傷だ...
牧野信一 「サクラの花びら」
...びっくりするほどのちからでおせんの舌を吸う...
山本周五郎 「柳橋物語」
...女芝居も馬鹿にはできぬと見巧者も舌を巻いた...
山本笑月 「明治世相百話」
...ペロリと赤い舌を出した...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...迂濶に食堂で道徳のことなど饒舌って自己弁護に落ちた報いが...
横光利一 「旅愁」
...舌根のネジ仕掛けに気がつかず...
吉川英治 「三国志」
...舌の痺(しび)れたような小声ながら...
吉川英治 「私本太平記」
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