...おれに化けておれの妻室(かない)をばかすと見える...
田中貢太郎 「怪談覚帳」
...妻室(かない)や小供はここへ置いといて...
田中貢太郎 「警察署長」
...「これが私の妻室(かない)ですよ」焦生は老婆に向って挨拶をして...
田中貢太郎 「虎媛」
...前方(むこう)で御妻室(ごかない)を持って...
田中貢太郎 「水面に浮んだ女」
...わしは三年前に妻室(かない)に死なれて...
田中貢太郎 「放生津物語」
...そのうちに私のような者でも妻室(かない)にしてくれる者があるなら...
田中貢太郎 「山姑の怪」
...次の室(へや)で小供を寝かしている妻室(かない)に...
田中貢太郎 「妖影」
...そうですか」妻室はその友人も女も知らないので...
田中貢太郎 「妖影」
...妻室(かない)は泣き叫ぶその子を抱きながら取次していたが...
田中貢太郎 「妖影」
...妻室のまだ何か云う声が...
田中貢太郎 「妖影」
...泣きやんだ小供に乳を飲ませている妻室であった...
田中貢太郎 「妖影」
...妻室(かない)に突かかるように云った...
田中貢太郎 「妖影」
...云っているうちに私は妻室への気やすめを思いだした...
田中貢太郎 「妖影」
...たいていそんなものだよ」「そうでしょうか」妻室は間もなく下へおりて往った...
田中貢太郎 「妖影」
...源は両親もない妻室(かない)もない独身者の物足りなさと物悩ましさを...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...義経の妻室へ押しつけているあの行為が一ばん嫌だ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...妻室があったとみえる...
吉川英治 「平の将門」
...その妻室は、表方とはかけ離れていて、宗矩と琴瑟(きんしつ)が和しているかいないかも分らないほど奥まった所に生活しているが――まだ若いし、そうした深窓にいる女性だけに――良人の身辺にお通のような女性が現われたことは、決して、よい眼で見ていないことは想像に難(かた)くないことであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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