...俺は興醒めた心持で机の前に坐つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...話に聞いてさえ興醒(きょうざ)めがするくらいで...
太宰治 「黄村先生言行録」
...というひどく興醒(きょうざ)めの現実的の心配ばかり彼に言ってやるので...
太宰治 「佳日」
...」私は努めて興醒(きょうざ)めの言葉を選んで言った...
太宰治 「乞食学生」
...自分には何も出来ぬという興醒めな現実が...
太宰治 「乞食学生」
...私は興醒(きょうざ)めして...
太宰治 「乞食学生」
...すると叔父さんは、それを半分も読まずに手帖を投げ出し、和子、もういい加減に、女流作家はあきらめるのだね、と興醒めた、まじめな顔をして言いました...
太宰治 「千代女」
...興醒(きょうざ)めのした顔でぷりぷりしていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...中ごろから少し興醒(きょうざ)めの形であったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...お角は急に興醒(きょうざ)め顔になり...
中里介山 「大菩薩峠」
...どっちの方へ行ったんだろう」「箱根から熱海の方へ……」「洒落(しゃれ)てやがらあ」がんりきは少々興醒(きょうざ)め顔をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...おのれも曾て見知らぬ物の具なりければ余りの事に興醒め...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「土用干ノ記」
...興醒めの風穴に吸ひ込まれて行つた...
牧野信一 「酒盗人」
...しばしすると興醒(きょうざ)めたような顔をして...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...なお将士の歓(かん)を興醒(きょうざ)めさせまいと...
吉川英治 「三国志」
...興醒(きょうざ)めたことであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...魯提轄の神経を針で突ッつくような興醒(きょうざ)めが洩れてきた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...七いちど興醒(きょうざ)めた心は呼び戻しようもない気がする...
吉川英治 「宮本武蔵」
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