...笑い興ずる群集にまで幾度も頭を下げた...
有島武郎 「或る女」
...笑い興ずるぞめきに交(まじ)って...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...支那の酔人は「離騒」を読んで興ずると云ふが...
市島春城 「読書八境」
...マージャンに興ずることもあった...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...果は高笑ひして打ち興ずるを...
高山樗牛 「瀧口入道」
...彼等がどのやうな物語にうち興ずるかの一例として...
太宰治 「道化の華」
...腰を落ちつけて笑ひ興ずる聲は...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...俺の話にだけ笑い興ずるようにして見せる――という...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...二人の子供のあざやかな笑い興ずる声が隣の室から聞こえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また君江が酔客を相手に笑い興ずるのを目の前に見ているのも不愉快である...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...衆がたわいなく喜び興ずること...
中里介山 「大菩薩峠」
...必竟小児が手と知らずして己が手を見て興ずるが如きものであり...
中原中也 「芸術論覚え書」
...喜々として笑ひ興ずる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...彼の無益な怒りと用心との蔭口をたたいては打ち興ずるばかりでした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は夢中でこれに打ち興ずるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...猶(なほ)この神と笑ひ興ずることを喜びぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...しかし、この老書家は、行儀がわるく、夏など、冠だけはかぶっているが、羅(うすもの)の直衣(のうし)の袖などたくしあげて、話に興ずると、すぐ立て膝になり、毛ぶかい脛(すね)や腕をムキ出しに談じるのである...
吉川英治 「平の将門」
...美言佳句に興ずるごときものは「ただ言語(ごんご)ばかりを翫(もてあそ)んで理を得べからず」...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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