例文・使い方一覧でみる「にっこり」の意味
スポンサーリンク...私（わたくし）を見（み）てにっこりと微笑（ほほえ）まれるのです... 
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...うまくたのむぞ」梨花はこのときはじめてにっこり笑った...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...振向いた時にはにっこり向うから笑うのであった...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...照子はにっこりと笑って見せた...
高見順 「いやな感じ」
...にっこり笑ったり...
太宰治 「新釈諸国噺」
...にっこり笑って見せた...
徳田秋声 「黴」
...にっこり笑ったじゃありませんか...
豊島与志雄 「丘の上」
...」竹山は安堵したように息をついて、にっこり笑った...
豊島与志雄 「椎の木」
...また息をふきかえして私たちの顔をみてさも嬉しそうににっこり笑った...
中勘助 「妹の死」
...にっこりともせず渡す色の白い女か妻かわからぬ女や...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...にっこりと笑った眼の細い...
中里介山 「大菩薩峠」
...この旦那様さえなければ、この旦那様をさえないものにすれば……幸いここは甲斐と信濃の山路の奥、いま降り出した烈しい夕立、只さえ人通りのないところを、前後に全く見ている者はない、天道様さえこの豪雨で姿を隠している、ここに脇差がある、旅の用意の道中差、家を出る時、わたしは用心のために研（と）いで置いた、旦那はこの通りよく眠っている、これで一突き、それで万事がきまる、もし間違って、少しは騒がれてもこの場合、この雨――そうして、後ろは何千丈の谷底だ、死骸をあれへ突き落してしまえば、あとかたもなくなる、もし、見つけられても盗賊追剥の災難といえばそれでも済む――ああ、お内儀（かみ）さんの姿が目の前に浮んで来た、あのたっぷりしたお内儀さんが、にっこり笑って、おお、そうそう、お前の思い通り、一思いにそうなさい、そうそう臆病になっちゃいけない、強い心で……と言ってお内儀さんが手を添えて下さる、もう我慢ができない、決心した！」こう思うと若い番頭は、急に物狂わしくなり、わななく手元で脇差を取ると早くも鞘（さや）を払い、いきなり主人の身辺に寄ると、後ろに悪魔がいて手伝いでもするかの如く、すごい勢いで、主人の咽喉（のど）をめがけて、その脇差を柄（つか）も通れと突き立てました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は何の女王でもいいわ」叔母さんは彼ににっこり笑って見せた...
堀辰雄 「恢復期」
...なみだの中からわたしをながめてにっこりした...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...アガアテはいつでもわたくしの所へ参ると、にっこり笑って、尼の被物に極まっている、白い帽子を着ていまして、わたくしの寝床に腰を掛けるのでございます...
リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「白」
...秋の夜長に……こや忍藻」にっこりわらッて口のうち...
山田美妙 「武蔵野」
...徳利を持ってにっこり笑いながら...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...にっこりと笑うと「何かだいぶ愕かれた様子ですな...
蘭郁二郎 「火星の魔術師」
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