...有の至境であって...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...意味の通ずる言葉を使うだけの余裕分別のあるうちは一心不乱の至境に達したとは申されぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...漆桶(しっつう)を抜くがごとく痛快なる悟りを得て歓天喜地(かんてんきち)の至境に達したのさ」あまり迷亭の言葉が仰山(ぎょうさん)なので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...三更月下(さんこうげっか)入無我(むがにいる)とはこの至境を咏(えい)じたものさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...妙の妙なる音芸術の至境であると言ってもよい...
野村胡堂 「楽聖物語」
...観照の至境に入っているにかかわらず...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...読者を否応いわさぬような強い力でぐんぐん引き摺って行く点――すべてがトルストイの如き偉大な芸術家でなくては到り得ない芸術の至境である...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
便利!手書き漢字入力検索