...自分の位置(いち)に失望的(しつぼうてき)な変遷(へんせん)があったにしろ...
伊藤左千夫 「老獣医」
...人々は芝居小屋にでもはいったかのように各自に自分の位置を選む...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...初めて自分の位置と町の方角とを覚(さと)った...
永井荷風 「すみだ川」
...現在の自分の位置に就いての自覚が無いのである...
中島敦 「光と風と夢」
...自分の位置であるべきもののような問方(といかた)をするのが小癪(こしゃく)にさわった...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...但し左の幄舍の前方三分の一ぐらゐの所に在つた自分の位置からは...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...現在の貧弱な自分の位置に就いて...
林芙美子 「浮雲」
...真名古に通知してやった自分の位置から...
久生十蘭 「魔都」
...そして更に判り難いのは自分の位置だ...
北條民雄 「独語」
...環付螺釘(リング・ボールト)につかまっている自分の位置から離れることを承知しないのです...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...親ゆずりの役目を自分の位置とした軍務の連中が...
本庄陸男 「石狩川」
...わたしは自分の位置(いち)に責任(せきにん)を感じていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...見ているとそれぞれ女たちは隠花植物のように自分の位置から動かぬままにも...
横光利一 「旅愁」
...自分の位置は、風雲によって生れたのであるから、天下の全土を完全に威服させてしまうまでは、寸時も生々躍動の前進を怠ってはならない...
吉川英治 「三国志」
...なんでもできる自分の位置でいながら...
吉川英治 「私本太平記」
...自分の位置の不安定感が日と共に事実化されてくるのが分り出してきたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...自分の位置を覚られる惧(おそ)れさえなかったら...
吉川英治 「宮本武蔵」
...我々はこの三つの立場のいずれかに自分の位置をとることなくしては...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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