...あの悪辣(あくらつ)な人間を以て自他共に許している大井篤夫が...
芥川龍之介 「路上」
...真に水も洩らさぬ挙国一体の有様となった時武力戦に任ずる軍人は自他共に許す真の適任者であり...
石原莞爾 「戦争史大観」
...自他共にいけないと感じこ(マヽ)とも二三あつた...
種田山頭火 「行乞記」
...自他共に迷惑するばかりだから...
種田山頭火 「行乞記」
...それで自他共に助かるのである(これが私の覚悟の一面である)...
種田山頭火 「其中日記」
...私が死んでしまへばそれだけ自他共に助かるのである...
種田山頭火 「其中日記」
...人間のきたなさ!(自他共に)――私の身心不調はなか/\回復しない...
種田山頭火 「其中日記」
...世界一流の國民と自他共に許す我日本國が...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...というそれ自身では一応当然な想定が自他共に許されているのだから...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...我が國は世界に隱れもなき一等國として自他共に許してゐますが...
豊田喜一郎 「ボデー意匠審査会 美術の粹を蒐め獨特の形態美へ」
...非凡であったがために自他共にその過ちに気付くのに暇がかかった...
中勘助 「独り碁」
...それで自他共に不愉快を感ぜずにすむところが私のいわゆる評価率の変化という意味になります...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...自他共にこれは警戒すべきであると思う...
野村胡堂 「捕物小説のむずかしさ」
...すべて男性には、こんな半面もあってこそ、まことの男性、まことの人間なる者であると、自他共に、誇っているかのようである...
吉川英治 「私本太平記」
...武勲第一と自他共にゆるされるものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...王族より出て、但馬(たじま)の豪族となり、足利尊氏(あしかがたかうじ)を扶(たす)けて、後、越前一国を領し、文明年間から、ここに根を張り拡げて、北国随一の旗頭と、自他共にゆるし、室町将軍の御相伴(ごしょうばん)衆という位置、また、財力に豊かな点や、兵力の多数を恃(たの)んで、(ならぶ者なき北土の名門)と、驕(おご)っていた朝倉家であり、当主の義景であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...過去、信長の経営下にあった北陸出征中も、柴田の副将格として、自他共に任じ、勝家が柳ヶ瀬出陣のときは、越後の上杉景勝の抑えや、内治万端の後々をたのまれて、(ここに成政あり)と、北陸の留守に、睨(にら)みをきかしていた彼でもあるのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...常木流の捕縄術(ほじょうじゅつ)は自他共にゆるす名人...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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