...あの悪辣(あくらつ)な人間を以て自他共に許している大井篤夫が...
芥川龍之介 「路上」
...真に水も洩らさぬ挙国一体の有様となった時武力戦に任ずる軍人は自他共に許す真の適任者であり...
石原莞爾 「戦争史大観」
...自他共に迷惑するばかりだから...
種田山頭火 「行乞記」
...自他共に喜ぶなり...
種田山頭火 「行乞記」
...自他共に傷づく行為である...
種田山頭火 「行乞記」
...喘息になりはすまいかと自他共に心配しないでもないが...
種田山頭火 「其中日記」
...私が死んでしまへばそれだけ自他共に助かるのである...
種田山頭火 「其中日記」
...自他共に誰もが金に苦しめられてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...人間のきたなさ!(自他共に)――私の身心不調はなか/\回復しない...
種田山頭火 「其中日記」
...(一九三四・八)17「純文学」の問題わが国の文壇はかつてジャーナリズムの近代的な聖殿を以て自他共に許していた...
戸坂潤 「思想としての文学」
...自他共に怪しまない状態になっている...
豊島与志雄 「風俗時評」
...非凡であったがために自他共にその過ちに気付くのに暇がかかった...
中勘助 「独り碁」
...それで自他共に不愉快を感ぜずにすむところが私のいわゆる評価率の変化という意味になります...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...何不自由ないと自他共に認めている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「バブル崩壊」
...すべて男性には、こんな半面もあってこそ、まことの男性、まことの人間なる者であると、自他共に、誇っているかのようである...
吉川英治 「私本太平記」
...武勲第一と自他共にゆるされるものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...王族より出て、但馬(たじま)の豪族となり、足利尊氏(あしかがたかうじ)を扶(たす)けて、後、越前一国を領し、文明年間から、ここに根を張り拡げて、北国随一の旗頭と、自他共にゆるし、室町将軍の御相伴(ごしょうばん)衆という位置、また、財力に豊かな点や、兵力の多数を恃(たの)んで、(ならぶ者なき北土の名門)と、驕(おご)っていた朝倉家であり、当主の義景であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...過去、信長の経営下にあった北陸出征中も、柴田の副将格として、自他共に任じ、勝家が柳ヶ瀬出陣のときは、越後の上杉景勝の抑えや、内治万端の後々をたのまれて、(ここに成政あり)と、北陸の留守に、睨(にら)みをきかしていた彼でもあるのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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