...羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く国粋主義は代る代るに武士道や報徳講や祖先崇拝や神社崇敬を復興鼓吹した...
内田魯庵 「四十年前」
...これ人口に膾炙(かいしゃ)する少杜(しょうと)の詩なり...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...鴎外漁史の名は水沫集の著ありて以來人口に膾炙すと雖...
永井荷風 「鴎外全集刊行の記」
...鬼を膾(まなす)で食うような豪傑ばかり集まっているのかと思っていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...死ぬものだぞ!」全身膾(なます)のごとくに切り刻まれて...
中島敦 「弟子」
...顔が膾(なます)の様になったそうである...
夏目漱石 「それから」
...膾(なます)になれと斬ってかかるのを...
野村胡堂 「十字架観音」
...三人共膾(なます)にしてやる」ギラリ引拔いた一刀...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人口に膾炙するシュライエルマッヘルの言は...
波多野精一 「時と永遠」
...膾(なます)のように...
火野葦平 「花と龍」
...その詩歌(しいか)の名声を得て今にいたるまで人口に膾炙(かいしゃ)するは...
福沢諭吉 「読倫理教科書」
...サネカズラ『後撰集』の中の恋歌に三条右大臣の詠んだ「名にしおはゞあふ坂山のさねかづら人に知られで来るよしもがな」というのがあって人口に膾炙している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...膾(なます)にしておやり下さい」雪之丞は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...膾(くわい)を作るにも箸を以てした人である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...つぎの諺はつねに人口に膾炙(かいしゃ)している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...金吾の五体を膾斬(なますぎ)りにしてくれたものを――と...
吉川英治 「江戸三国志」
...当り前なら膾斬(なますぎ)りに致した上...
吉川英治 「剣難女難」
...膾(なます)に斬って捨て去りそうな勢い...
吉川英治 「剣難女難」
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