...」お安さんはもう一人の女中さんと二人でぐるりの腰板を拭いてゐるところであつた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...古い樫材で腰板を張った壁が鳴った...
谷譲次 「踊る地平線」
...腰板なんかに頭をひどくぶっつけるそうである...
豊島与志雄 「轢死人」
...そこは黄色い塗り壁と暗褐色(あんかっしょく)の腰板とで深い静けさを作っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...前に、ボートのことをのべたが、腰をすえているボートの腰板が、固定して動かない六人乗りのボートと、あの腰板が、レールの上で動く八人乗りのスライディングでは、その擢(こ)ぐフォームも違えば、味も違う...
中井正一 「美学入門」
...腰板の外(はずれ)から細い白木の筒(つつ)がそっと出る...
夏目漱石 「虞美人草」
...腰板(こしいた)の所が妙に口を開(あ)いて...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...はめ込みになつた腰板を取ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黒樫(くろかし)の腰板をまわした...
久生十蘭 「あなたも私も」
...ひびきのいい腰板(パネル)にぶつかっては...
久生十蘭 「肌色の月」
...この場面の装置は舞台正面は樫の腰板(パネル)をそのままむきだしにし...
久生十蘭 「ハムレット」
...周りの腰板はそのままだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...床と腰板のあいだに...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...袴の腰板に何となく手を触れて見ながら...
本庄陸男 「石狩川」
...家の裏手とか腰板つづきの...
室生犀星 「神のない子」
...茶の間の障子の腰板から五寸ばかり上の方が一直線に泥の痕...
山本笑月 「明治世相百話」
...すぐ横の母屋の腰板に引っかけてある一間半の梯子(はしご)を自分で持って来て...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...袴の腰板を尻の下に敷いているので...
夢野久作 「笑う唖女」
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