...これはその後小塚原の腑分(ふわ)けと言い伝えられた名だかい事実になっているのです...
石原純 「杉田玄白」
...「だが一つ腑(ふ)に落ちねえことがあるから尋ねるが...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...腑(ふ)に落ちない...
太宰治 「女生徒」
...お話はよう腑に落ちましたがにィ」とこの先生クソ落ち付いた声を出した...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...よく分りよく腑におちるような...
豊島与志雄 「椎の木」
...これですっかり腑(ふ)に落ちた...
中里介山 「大菩薩峠」
...生活難が飯といっしょに胃(い)の腑(ふ)まで押し寄せて来そうでならない...
夏目漱石 「永日小品」
...唯悶々として過して居る有様で御座るよ」「それはまた」秋月九十郎は相手の腑甲斐(ふがい)なさに呆れた様子です...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...いや驅けたの驅けねえの」「何だつて俺のところへ飛込んで來たんだ」平次はまだ腑に落ちません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腑(ふ)に落ちない事だらけです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また何か悲しいことがあるようにあんなふうにして話していらっしゃる」腑(ふ)に落ちぬらしく言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遺族のとった処置は腑(ふ)に落ちぬことに思召(おぼしめ)して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...魚の臓腑のように破れているのを眺めていたが...
室生犀星 「香爐を盗む」
...そのうち臓腑(ぞうふ)が煮え返るようになって...
森鴎外 「山椒大夫」
...なまの肉はつねに我々の胃の腑に適しないと言って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...臓腑が瓦斯(ガス)を包んで滑らかに膨れ光っているところまで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...さも腑甲斐(ふがい)なき人々よと云わんばかりにたしなめた...
吉川英治 「三国志」
...腑におちない一条が見える...
吉川英治 「私本太平記」
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