...談話(はなし)がしっくりと腑(ふ)に落(お)ちないところもございますが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...『私も以前私が考へてゐたやうな説明では腑に落ちないのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...清香五臟六腑に浸み透るとて...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...疑がい出したら腑(ふ)に落ちんこともあるのんですけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...腑抜けみたいにな! (女の片手をつかむ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...よく腑に落ちる死刑である...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...敏子はどうしてそんなことを言ったのか自分で腑に落ちませんでした...
豊島与志雄 「旅だち」
...平岡に接していた事を腑甲斐(ふがい)なく思った...
夏目漱石 「それから」
...主人に逢いたいが――と丁寧に言うと小僧はおよそ腑(ふ)に落ちない顔をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見當もつきません」喜八郎は腑甲斐(ふがひ)なくもさう言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お浜はどんなに腑甲斐のないものに思ったのでしょう...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...「私には腑(ふ)に落ちないことですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そのうち臓腑(ぞうふ)が煮え返るようになって...
森鴎外 「山椒大夫」
...「おれはまえから腑(ふ)におちなかった」栄二はぎらぎらした眼を天床(てんじょう)へ向けながら続けた...
山本周五郎 「さぶ」
...わしもその点ちょっと気になるのだが」梅永千助老も腑(ふ)におちないような顔をした...
山本周五郎 「百足ちがい」
...わしも少し腑に落ちないと考えているのだが...
吉川英治 「江戸三国志」
...おそらく魏王の肺腑(はいふ)を見ぬいた言であろうと...
吉川英治 「三国志」
...それなのにこっちの肺腑へ忍びこむような圧力が彼の姿から押してくる...
吉川英治 「私本太平記」
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