...腑に落ちぬ事があり乍らも信吾の話が珍しい...
石川啄木 「鳥影」
...すこぶる腑(ふ)に落ちない面持(おももち)だった...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...ちょっと腑に落ちまへんな...
海野十三 「蠅男」
...此頃から今ではほんとうに胃の腑を滿たす澤根團子と言ふ名物が出來て居ります...
江南文三 「相川おけさ」
...訥々として肺腑よりでる言葉は聴くものの心に惻々とひびいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...」二人は腑に落ちなささうな顔と顔とを突きつけた...
薄田泣菫 「茶話」
...打てば臟腑は悉く 180溢れ地上に擴がりて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の憂欝な表情がどうもはっきり腑に落ちないし...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...横田さんの態度はよく腑に落ちた...
豊島与志雄 「反抗」
...あるものは必ず人の肺腑(はいふ)に入る...
夏目漱石 「虞美人草」
...悪いようにはしないから」「どうも腑(ふ)に落ちねえことがございますよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「腑に落ちないことばかりだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...胃の腑の恰好なぞ...
林芙美子 「愛する人達」
...あっけに取られて腑ぬけのようになってぼんやり見あげている顔々を尻目にかけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...腑甲斐ない奴だな...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...お前は胃(い)の腑(ふ)も強壯な筈だから...
三島霜川 「青い顏」
...その……」閊(つか)えた言葉を茶と共に胃の腑へ戻してから...
矢田津世子 「罠を跳び越える女」
...なにか肺腑(はいふ)を抉(えぐ)るようなことを...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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