...僕は旅芸者の腑甲斐(ふがい)なさをつくづく思いやったのである...
岩野泡鳴 「耽溺」
...どう考えても腑(ふ)におちません...
海野十三 「怪塔王」
...」二人は腑に落ちなささうな顔と顔とを突きつけた...
薄田泣菫 「茶話」
...久米氏は指を突つ込んで残つた夏蜜柑の臓腑をやつとこさで引き出すことが出来た...
薄田泣菫 「茶話」
...牧場のあるのが腑(ふ)におちなかった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...腑に落ちぬながらも其金子を渡して...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...今になっても、まだ、腑におちません...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...何んという腑抜けの沙汰と嘲られるのが関の山で――」「――――」「これが世間並の者なら...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...どうも俺には腑(ふ)に落ちないことばかりなんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...兄に対する自分の腑甲斐なさの申訳でもあったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...証拠はそろっているな」平次は何か腑(ふ)に落ちないものがある様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺は此處に坐つて居ても下手人を言ひ當てるよ」「へエ」八五郎は腑(ふ)に落ちないやうな顏をしましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...腑に落ちないことだらけだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ツイ話の重大さに釣(つ)られて八五郎の丈夫な胃の腑(ふ)の存在を忘れてゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さて腑(ふ)に落ちないことばかりで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...方々臓腑を露出しているだけで...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...ちょっと類のない腑抜声(ふぬけごえ)だから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...帰ってきたって欧羅巴のほうばかり眺めながら腑ぬけのようになって暮すんでしょう...
久生十蘭 「ユモレスク」
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