...そして十七章一節は言う「わが息(いき)は已(すで)に腐り...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...腐りかけているようだ...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...懶惰(らんだ)無頼(ぶらい)の腐りはてたいやしい根性をはばからず発揮し...
太宰治 「畜犬談」
...山猫みたいな頬髯まで生えていて――といった意識が彼を深刻に腐り込ませていたものだが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...飲料水まで腐りかけたというのに...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...腐りかけた鰯の干物だとか...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...到る所に椰子(ヤシ)の実が落ち、或るものは腐り、或るものは三尺も芽を出している...
中島敦 「環礁」
......
野村吉哉 「鉄のシャフト」
...しづかにわたしは夢の記憶をたどらうとする夢はあはれにさびしい秋の夕べの物語水のほとりにしづみゆく落日としぜんに腐りゆく古き空家にかんする悲しい物語...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...おまけに、船板が痛んで、腐りが早い...
火野葦平 「花と龍」
...細胞組織の腐りかかった部分の粘着力にうち勝って...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...春にこのセリを摘む時分には最早その前年の匐枝は多くは既に腐り去っているから...
牧野富太郎 「植物記」
...決して今日のような死にかけの海老の腐り海老ではなかったっけが――...
正岡容 「寄席」
...きっと根本まで腐りそうなその雨だれの音と...
宮本百合子 「一太と母」
...腐りかかって匂いの付いたバターを昔(むか)し風の婦人に食べさせて懲(こ)りさせたり...
村井弦斎 「食道楽」
...その惡しざまな呶鳴り聲は「半分腐りかけてゐる」女等を指適(ママ)したり...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...半腐りの縊死体(いしたい)となってブラ下っているのが発見された...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...却って胸の中がじくじくと腐りはじめたのであろう丘子の...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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