...手くびの上まで腐りおちてゐました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...腐りかけたいさり舟のかげでひとやすみ...
太宰治 「陰火」
...あと腐りの縁を持ちたくないから...
太宰治 「春の盗賊」
...底なしの沼に腐り込んでゆくのだ...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...肉が腐り爛(ただ)れてなくなると...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...云いようもなく腐りたゞれた死人の傍に寄って...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...腐りて沈む水の色よろこび見るは何人ぞ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...骨まで腐り込んだ主膳の魂のどこかを...
中里介山 「大菩薩峠」
...この神尾のように腹まで腐りきってはいないところがあると...
中里介山 「大菩薩峠」
...剛腹の大黒屋徳右衞門も腐りきつてしまひ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おまけに、船板が痛んで、腐りが早い...
火野葦平 「花と龍」
...どす黒く皮膚の色が変色し、また赤黒い斑紋が盛り上つてやがて結節がぶつぶつと生えて、それが崩れ腐り、鼻梁が落ち、その昔美しかつた頭髪はまばらに抜け、眼は死んだ魚のそれのやうに白く爛れてしまふ...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...二重になって襞(ひだ)になっている上の部分はすっかり黴びていて腐り...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...こんなにも腐りきってしまっているときでも...
正岡容 「初看板」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...病院では何でも廉(やす)い玉子玉子と言って直段(ねだん)さえ廉ければ上海玉(しゃんはいたま)でも腐りかかった玉子でも何でもお買いなさると...
村井弦斎 「食道楽」
...「骨っ腐り――」と根戸川べりまで追っていったあさ子は...
山本周五郎 「青べか物語」
...脚が腐りかけてしまったように蹌(よろ)めいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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